1日60万円!ランボルギーニ運転教室の正体 あの「ウラカン」で雪道ドリフトに挑んでみた

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前述のとおり、ドリフトはリアタイヤの横方向にかかる力が、タイヤのグリップ限界を越えたときに起きる。だから、ドリフトをコントロールするにはリアタイヤにかかる横方向の力を正確に調整できることが是非とも必要になる。

そのためには、バーンと勢いよくステアリングを切ったり、ドーンと思い切ってアクセルペダルを踏み込むのは不都合。むしろ、「あとほんの少しでリアタイヤが滑り始める」というギリギリのところまで持って行ったうえで、その上にほんのわずかな負荷を付け加えるほうが、より正確なコントロールができるのだ。

たとえば「コップから水をあふれ出させる」状態がドリフトだとすれば、あらかじめこぼれる寸前までコップに水を入れておき、最後に1滴か2滴の水を加えることでコップから水をあふれ出させるやり方がいちばん正確、というのと同じ考え方である。

というわけで、リビーニョのウィンター・アカデミアに参加した私は、小さなアクションでドリフトを引き起こすことを最優先課題とした。実は、このために必要なのが「水があふれ出す寸前までコップに入れる」こと、つまりドリフトが始まる寸前のスピードでコーナリングできるようになること、にある。

基本は運転操作を正確に、ていねいに行うこと

ていねいなドライビングを行うと、操作量も最小限で済む

ここでも基本となるのは、すべての運転操作を正確に、そしてていねいに行うこと。そうすればいつでも同じ速度で、同じラインから、同じ姿勢でコーナーに進入できるようになるからだ。

ていねいなドライビングを行うメリットは、ほかにもある。乱暴な運転をしなければ、コーナーの曲がっていく方向にハンドルを切る量、いわゆる“順目に操舵する量”も少なくなるので、カウンターステアが必要になったときにも素早く対応できるし、操作量も最小限で済む。つまり、最初に丁寧なドライビングをしておくと、その後でつながる一連の動作がすべて適切なタイミングで、しかも最小限の操作で事足りるようになるのだ。

でも、私はこれらすべてを理解したうえで、「小さなアクションでドリフトを引き出す」ことを目指したわけではない。ただ、チーフインストラクターのピーターに言われたから、それに従ったまでのこと。そうやって練習を重ねるうちに、そのメリットが次々と見え始めてきたというのが正直なところである。

後編へ続く

(文:大谷 茂)
 

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