週刊文春は愛されるカワイイ雑誌になりたい デジタルを使うことで広がりができる

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新谷:それとはちょっと意味が違います。リミックスはそれ自体ひとつの作品ですが、まとめサイトはもろパクリですからね。わかりやすく面白く要約して書いただけ。自分の持つセンスで異質のモノを組み合わせることで、作品性、作家性が生まれてくるものではありません。

木本:もっとお手軽に作っているものだと。

新谷:もっとパクリだし、もっと要約、右から左です。

デジタルは紙のメディアを残すためにある

新谷 学(しんたに まなぶ)/1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、文藝春秋に入社。「スポーツ・グラフィック・ナンバー」「マルコポーロ」「文藝春秋」編集部やノンフィクション局第一部長を経て、2012年4月「週刊文春」編集長に就任。「メリー喜多川独占インタビュー」「ベッキーと川谷絵音の不倫」「甘利大臣金銭授受疑惑」「育休議員、宮崎謙介のゲス不倫」「舛添都知事の公用車での別荘通い」など特大スクープを連発している

木本:デジタルにはいろんな未来がありそうで、楽しそうです。でも、その時代に雑誌の存在はどうなるんでしょうか? それもひとつの問題ですよね。

新谷:なぜ私がデジタルを頑張るかというと、紙の雑誌本体を守りたいと思っているからです。現実として、紙の雑誌は右肩下がりなのはいかんともしがたい事実。電車に乗れば7割の乗客がスマホを見ている。なかなかそこに割って入るのは、厳しい。

ただ座して死を待つようなことは一切考えていない。雑誌のクオリティは下げたくないし、むしろ上げていきたい。われわれのビジネスの生命線は、コンテンツのクオリティであり、それに対する読者からの信頼です。文春の記事は面白い、真実だ、価値がある。だからお金を払う意味がある。紙だけでは、読者は減ってきた、記者もちょっとずつ減る、取材費も下がる、そうするとどうしても記事のクオリティも下がる。

木本:いろんな雑誌が陥っている負のスパイラルですね。

新谷:それを避けるために、他からしっかりお金を入れる。クオリティを下げずに上げる。あるいはデジタルを使えばいろんな広がりで発信ができるので、トータルとしての週刊文春の価値を上げたいです。

木本:そういう考えかたで進めていくと。

新谷:紙で読む人、デジタルで読む人、読みたい記事だけバラで読む人。これからはいろんな読み方ができるようになる。つまり選べる時代であり、メディアは選ばれる時代になった。先日、テレビ局の偉い人と食事したんですが、「いまの大学生はテレビを見ないんですよ」と嘆く。なぜ見ないのかを彼が尋ねたら「だって、テレビって途中から始まるじゃん」と大学生が答えたと。

木本:ああ。いまの大学生ならそう言うでしょうね。

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