パナマ文書を読み解く集団「ICIJ」とは何者か 調査に長けたジャーナリスト団体の素顔

印刷
A
A
ICIJのウェブサイト

パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した、金融取引に関する大量の内部文書が世界的に大きな波紋を広げている。

同国のタックスヘイブン(租税回避地)を利用して各国指導者や富裕層らが脱税や資金洗浄を行っている証拠を示すものになりそうだ。3日から世界各地で一斉に報道され、各国政府は脱税疑惑などの調査を開始している。

1150万点に及ぶ「パナマ文書」は、ドイツの日刊紙「南ドイツ新聞」が匿名の情報源から入手し、米非営利組織「国際調査報道ジャーナリスト連合」(The International Consortium of Investigative Journalists=ICIJ、本部ワシントン)が世界の100を超える報道機関に公開。調査と分析の後、先のメディア各社の報道につながった。

南ドイツ新聞はミュンヘンに拠点を置く、左派リベラル系の全国紙である。1945年に創刊され、発行部数は約40万部だ。同紙が情報源から入手した巨大なファイルを持ち込んだICIJは、日本ではほとんど知名度がない。いったいどのような組織なのか、見ていこう。

国際的な調査報道のために設置された

ICIJのウェブサイトによると、同組織は世界65カ国に住む約190人のジャーナリストが共同で調査報道を行うためのネットワーク。1997年に立ち上げられた。

創設者は米国の由緒ある報道番組「60 Minutes(シックスティー・ミニッツ)」の元プロデューサーであるチャールズ(チャック)・ルイス氏。1989年に設置された非営利の調査団体「センター・フォー・パブリック・インテグレティ(The Center for Public Integrity=CPI)」の創設者でもある。

ICIJの創設には次のような背景があった。

次ページ創設の背景とは?
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
富士通「幹部3000人の希望退職」に映る覚悟と焦り
富士通「幹部3000人の希望退職」に映る覚悟と焦り
格安スマホ、「7年で7割減」市場の壮絶生存バトル
格安スマホ、「7年で7割減」市場の壮絶生存バトル
ロシアと中国 地政学リスクの最前線
ロシアと中国 地政学リスクの最前線
ミニストップ「総店舗数6割減」で迎える大試練
ミニストップ「総店舗数6割減」で迎える大試練
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT