FIFAの新会長にも「パナマ文書」疑惑 欧州チャンピオンズリーグ放映権を巡って
[ベルン 5日 ロイター] - 国際サッカー連盟(FIFA)の新会長に就任したジャンニ・インファンティノ氏は、FIFAの汚職スキャンダルに関連して米国で起訴されているアルゼンチン人ビジネスマン2人と交わした契約書が流出したことで、複数メディアから懐疑的な目を向けられている。
複数メディアは、インファンティノ氏が欧州サッカー連盟(UEFA)に在職時に、ビジネスマン2人と南米で欧州チャンピオンズリーグ(CL)の放映権を売却する契約書にサインしたと報道。その放映権はただちに3倍の値段でエクアドルの放送局に売却された疑いが持たれている。ロイターは文書の確認が取れておらず、取引が米国での起訴内容と関与しているかは定かではない。
流出した契約書は、租税回避地への法人設立を代行するパナマの法律事務所の金融取引に関する過去40年分の内部文書、いわゆる「パナマ文書」の一部。海外の口座を持つこと自体は違法ではないが、世界中の富裕層や権力者が資産を移し、税金逃れを行っていたことが広く知れ渡ったことで、一般市民の怒りが噴出している。
一方、インファンティノ氏は、契約に関する事実はすでに公開されていたものだとし、「ある特定のメディアが私の潔白を疑っていることは受け入れられないし、驚いている」とコメント。「メディア自身が伝えているように、私やUEFAが不正に関与したという証拠はない」と反論した。
また、UEFAも一連の報道に対し、根拠もなくインファンティノ氏の人格やUEFAの評判を傷つけようとしていると批判し、「フットボールにとって悲しい日になっただけでなく、ジャーナリズムにとっても悲しい日だ」と述べた。
また、問題となっているアルゼンチン人ビジネスマンとの契約についても、UEFAが認めた一般競争入札で最高額が提示されたため締結されたとして、不透明なところはないと主張した。
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