ゴールドウイン、外苑前の新店舗が担う戦略 8期連続営業増益でも残る課題

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西田社長は「アスレチック関連が非常に弱くなっている」と危機感を表明

最大の目的は、アスレチック(競技スポーツ・トレーニング)事業の強化だ。店舗は新国立競技場や秩父宮ラグビー場、岸記念体育会館などの建設予定地に近い。

同社の西田明男社長は「神宮はスポーツの聖地。2020年に向けて新国立競技場も建設され、うちとしては一番のチャンスと捉えている。“商品を使って終わり”ではなく、スポーツによって健康になるということを提案していきたい」と言う。

アウトドアがけん引し、アスレチックは足踏み

5月13日に発表した2016年3月期決算は売上高597億円(2015年3月期比4%増)、営業利益31億円(同29.6%増)と、6期連続の増収、8期連続の営業増益となった。しかし、決算発表の場で西田社長は、「当社はアウトドアに重点的になり、アスレチック関連が非常に弱くなっている。それをなんとか巻き直ししたい」と語った。

同社は看板ブランドの「ザ・ノース・フェイス」、「ヘリーハンセン」が属するアウトドア事業と「カンタベリー」、「スピード」、「エレッセ」など競技スポーツブランドが属するアスレチック事業の2事業を主力としている。

だが、2016年3月期のスタイル事業別売上高を見ると、「ザ・ノース・フェイス」がけん引するアウトドア事業は341億円で、2期前の2014年3月期から2割伸び、連結売上高の過半を占める。一方、アスレチック事業の前期売上高は194億円で、2014年3月期からほぼ横ばいだ。

同社の営業利益の増加には、直営店、自主管理売り場(ショップ・イン・ショップ)の売上げ比率拡大による販売粗利向上が大きく貢献している。5期前の2011年3月期の自主管理売り場比率は35%、直営店店舗数は113店だったのに対し、2016年3月期は各52%、131店と、大きく増加した。直営店131店のうち70店は「ザ・ノース・フェイス」。ここでも同ブランドの貢献ぶりがわかる。「ザ・ノース・フェイス」の直営店売上高は前期20%の伸びを記録した。

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