車掌だけでなく、乗り合わせた社員も避難誘導を行なうというのが訓練の重要ポイントである。今年度からは鉄道運行に係わらない社員も不測の事態には乗務員と連携して事態に対処することになった。「非現業部門の社員が乗務員と組んでどのように誘導するか。この点をしっかりと確認したい」(JR東海)。
車内販売員も訓練に参加した。ワゴンが動かないように座席と座席の間に入れて固定した後、車掌や社員と共同で避難作業にあたった。
車掌は今年度から全列車に導入された防煙マスクと耐火手袋を着用して消火作業にあたった。だが、火の勢いが強く消火できない。乗客を車内にとどめておくことは危険と判断し、車外に避難することを決断。乗客をはしごで降車させて、線路外に避難誘導させることにした。足にやけどを負い自力歩行ができない乗客もいるという想定で、担架による搬送も行なった。
想定シナリオはかなり細かい設定がなされている。たとえば、車内は空調がストップしているという想定で、温度調節のため協力社員がドアの開閉による換気を行なった。ただし、扉が開いたままだと乗客が転落する危険があるため、転落防止ネットを設置し、その上で、ネットに近づく乗客がいないか監視も行なう。訓練ではこうした一つ一つの作業手順を確認し、問題点があれば今後、改善していく。
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