初公開!私鉄の「駅待合室」設置率ランキング 乗客の利便性測る新指標、トップは京王電鉄

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京王電鉄の駅にある待合室。同社は69駅中57駅に待合室を設置している

3月中旬、首都圏郊外に佇む大手私鉄線の、ある駅のプラットフォーム。近くの劇場で演劇鑑賞を終えた筆者は、列車を待っていた。時刻は午後8時台で、次の列車まで30分。ホームに待合室はなく、列車が来るまでベンチに腰掛けてひたすら寒さに耐えながら待ち続けるしかなかった。

鉄道サービスの水準を判断する指標としては、例えば運賃、速達列車の割合、バリアフリー設備の整備率などを挙げることができるが、待合室設置率も鉄道のサービス水準を判断するために重要な指標の一つと考えられる。寒さがこたえる冬や、暑さが厳しい夏に、快適に列車を待つことができる待合室は、利用客にとってありがたい施設である。しかし、大手私鉄各社では、待合室設置率にかなりの差がある。

待合室設置率の1位は京王

設置率では、京王電鉄(京王)が82.6%で1位にランクされた。東京都内の駅での待合室設置が少ない鉄道事業者もあるが、京王では地下駅や起終点駅等を除いて、57駅に待合室が設置されている。特に、京王井の頭線ではホーム幅が狭い駅でも、待合室の形状を工夫して、多くの駅に設置が実現している。ちなみに、井の頭線は全線東京都内を走っている。

2位は阪急電鉄(阪急)で、70駅に待合室を設置し、77.8%の設置率を誇る。同社は「阪急マルーン」と呼ばれる車体塗装を守り続けるとともに、木目調の内装等で高級感に定評があり、伝統的にサービス意識の高い会社であると認識されている。待合室設置率でもサービス意識の高さを感じさせる結果となった。

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