開成の学生は世界一、ハーバードよりも優秀

開成学園 柳沢幸雄校長に聞く

負ける経験が開成生を育てる

もう一つ、口を酸っぱくして行っているのは「負ける経験こそ大切」ということです。確かに、入学してくる生徒のレベルは高い。厳しい受験戦争を突破して、開成に入学する生徒は「神童」と呼ばれる子も少なくない。だけど、彼らも最初の学内の試験で「上には上がいる」ということを痛感させられます。それに部活動では、よその高校には大抵、手痛く負ける(笑)。

開成の体育祭は学校をあげての一大イベントだ

勉強だけでやっていけるほど、高校生活は甘くない。意外に思われるかもしれませんが、開成生は挫折が多いんですよ。かつて経験したことない「敗北」という経験からどう立て直していくか。苦い挫折経験がバネになる。「エラーして当たり前」だった野球部も激戦区の東京都でベスト16まで勝ち進むようになりました。

彼らを「世界一」と自信を持って言えるのは、こうした経験を積み重ねているからだと思います。要するに、単なる勉学の知識や勉強方法だけではなく、問題に直面したときに、挫けずに「どうすればよいのか」と思考し、答えを出すノウハウを持っている。これを18歳の時点で身につけているのは、世界広しといえども、開成だけ。一言で言えば、「自立と自律」こそ「開成イズム」だと思っています。

――今の東大生をどう分析されますか?

東大生を見ていて思うのが、3つのタイプに分類されるということです。「燃え尽きタイプ」と「冷めているタイプ」と「燃えているタイプ」です。

柳沢校長が分析する東大生の3つのタイプ

「燃え尽き型」は東大に入ることのみを目標に勉強を続けてきたタイプの学生です。手取り足取り勉強のやり方を教わってきたタイプが多く、大学でどう勉強すればよいかわからなくなってしまいます。

「冷めているタイプ」は首都圏の進学校に多い。勉強のやり方も知っているし能力も備わっている。だけど、高校時代と環境が変わったという実感が湧きにくく、イマイチ火がつかない。

最後の「燃えているタイプ」は県立高校出身の学生によく見られます。彼らは知識も能力も備わっているうえに、一人暮らしをすることで、環境も変わる。意識も高いように感じます。

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