"違憲PTA"はこの「一押し」で劇的に変わった 子供会「脱会したい」の声から始まった大改革

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うちの子供会のメリットは、考えてみると以下の3つになった。

1. 登校時の通学班は、子供会が編成・運営している。子供会に加入すれば、通学班で登校できる。加入しない場合は、毎日保護者が付き添って登校することになる。学校側で、子供1人での登校を禁じているからだ。

2. 地域のお祭りなど、子供会が主催または協力するイベントに参加できる。地元のお祭りはかなり広範囲で行われるため、地域の子供達で知らない子はいない。もちろんただのお客として見に行くこともできるが、お祭りそのものには子供会経由でなければ参加できない。参加すればお菓子やジュース、スイカなどが大量に振る舞われる。

3. 子供会活動時に子供が怪我した場合には、全国子供会連合会で加入している共済金を支払う。要するに保険をかけているわけである。これはほとんどの子供会がやっているはずだ。

1つ目のメリットは毎日毎朝のことなので、かなり大きい。実際にこれまで子供会に加入しないという人がいなかったため、当たり前のように機能していたのだが、前出のように実際に脱会者が出て初めて、メリットが明らかになったのである。

このメリットのアピールが功を奏したのか、入会しないのは前出の1名だけで、後は無事、3月頭には全員の申込書が揃った。

中学校のPTA説明会で、空気を読まずに質問!

このような経緯を踏まえて、3月半ばの中学校の入学準備説明会に出席した。学校についての説明の後、現職PTA会長からPTA活動と委員選出についての説明がなされた。最後に質疑応答の時間があったので、PTAへの入会申込書がないのはなぜか、と質問した。普通は黙って大人しくやり過ごすものだろうが、こういう時に空気を読まないのが筆者の業なのである。

PTA会長の回答は、そういう意見があることは県PTAでも議題に出ており承知しているが、すぐに対応できる問題ではないというものであった。

そこで、任意団体に強制加入させるのは憲法第21条に規定された結社の自由に違反すると思われるが、中学校ともなれば、義務教育として子供達に憲法の重要性を説くこともあるだろう。教員も加入するPTAが違憲団体であるのは問題である、と意見を述べ、着席した。

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