食事も車窓の風景も「美味しい」観光列車10選 フレンチ、懐石、洋食、スイーツなど百花繚乱!

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7)フルーティアふくしま(JR磐越西線 郡山⇔会津若松)

2015年春にデビューして1周年を迎える人気のカフェ列車。いちご、さくらんぼ、桃など地元福島産のフルーツをふんだんに使ったケーキセットが魅力。ドリンクには、同じく福島産のフルーツで絞ったジュースも選べる。フリースペースとなるカフェカウンターも自由に利用でき、峠越えや磐梯山の雄大な車窓も飽きることがない。惜しむらくは乗車時間が1時間少々と短いこと。ちょっと慌ただしい。

8)現美新幹線のカフェ(上越新幹線 越後湯沢⇔新潟)

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話題を呼んでいる「現美新幹線」。13号車はカフェとなっている

2016年4月29日にデビューしたばかりの「走る美術館『現美新幹線』」。現代美術のギャラリー車両が異色で話題を呼んでいる。この編成中の13号車(号車番号は11~16号車)はカフェとなっていて、ギャラリーを眺めながらのテーブル席が用意されている。

沿線のツバメコーヒーや佐渡のバター、チーズ、魚沼産米粉を使用したケーキが美味しいと早くも評判だ。フルーティアふくしま同様、乗車時間が1時間程度と短く、車内の楽しみが盛りだくさんなので慌ただしすぎるのがもったいない。

夕陽を眺めながら一杯…

9)越乃Shu*Kura(JR飯山線、信越本線など 十日町⇔上越妙高など)

沿線である新潟県の地酒をとことん楽しめるユニークな列車。ジャズなどの生演奏も車内で楽しめ、上越妙高へ向かう夕方の列車では、日本海の夕景も停車中にゆっくり眺めることができる。観光列車「おいこっと」と組み合わせれば、長野からぐるっと日本海沿いを旅して、上越妙高から北陸新幹線で戻るなど、多彩な列車旅も可能だ。

10)伊豆クレイル(JR東海道本線、伊東線、伊豆急行線 小田原⇔伊豆急下田)

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7月にデビュー予定の「伊豆クレイル」の個室

2016年7月16日にデビュー予定のリゾート列車。元常磐線特急「スーパーひたち」の651系特急電車を改造したエレガントな車両だ。

海に向いた座席やグループで楽しめるコンパートメント(個室)などユニークな車内、2号車のバーカウンターでは女性に人気のフレンチレストランのシェフが監修する料理や伊豆にちなんだドリンクなどの提供が予定されていて、グルメ列車としての一面もある。運行開始が待ち遠しい。

今回は取り上げなかったが、九州の肥薩おれんじ鉄道が運行する「おれんじ食堂」、京都丹後鉄道「丹後くろまつ号」、長良川鉄道「ながら」、えちごトキめき鉄道「雪月花」、のと鉄道「のと里山里海号」の食事付きプランなども話題となっている。いつの間にか百花繚乱のごとく増えた食事付き観光列車に乗って、ひと味異なった列車旅をしてみてはいかがだろうか。

野田 隆 日本旅行作家協会理事

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のだ たかし / Takashi Noda

1952年名古屋市生まれ。早稲田大学大学院修了(国際法)。都立高校に勤務のかたわら、ヨーロッパや日本の鉄道旅行を中心とした著作を発表、2010年に退職後は、フリーとして活動。日本旅行作家協会理事。おもな著書に『にっぽん鉄道100景』『テツはこんな旅をしている』『シニア鉄道旅のすすめ』(以上、平凡社新書)、『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)、『ニッポンの「ざんねん」な鉄道』(光文社知恵の森文庫)、『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書)などがある。

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