今どきの「仲良し同期」へのぬぐえない違和感 会社側は親しすぎる付き合いに困惑?

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入社して横並びだと思っていたのに立場に違いが出るのはいつ頃か? いわゆる、肩書の付いた立場になるタイミングだとすれば入社して10年後くらいでしょうか。

実はかなり早くから振り分けが行われている

ただ、目に見える違いが出るかなり以前から会社は、

・標準的な社員

・将来を嘱望している社員

に振り分けを行っています。そして将来を嘱望する社員には特別な対応を行います。そうした特別対応のひとつが「選抜型教育」への招待です。

ちなみに選抜型教育を人材育成上の「重点課題」考えている会社は非常に多くあります。そのプログラムに対してかけている費用も通常の階層別研修に比べると大幅に高く、平均は 193.9 万円という調査もあります(産能大調べ)。

具体的なプログラムとしては、経営者の視点を早期に養うリーダーシップや新規事業開発、論理的思考など。それらを学び、次代の経営者候補として仕事をするための準備の機会を提供するのです。

ただし、将来の経営幹部が育っていないと頭を抱えている会社も少なくありません。トーマツが行ったアンケートによると取締役会に最も足りない情報は「最高経営責任者等の後継者の計画の進捗状況」といいます。将来の経営幹部候補を選抜して育成する会社が今後も増えることを予見させる調査結果ではないでしょうか?

ただ、選抜型教育を行うためのプログラムを社内で開発・実施するのは簡単ではありません。そこでビジネススクールに企業派遣したり、あるいは専門講師と契約して社内で実施したりします。ただ、外部のプログラムだけでは不十分です。「会社はあなたを将来の幹部として期待しています」という認識を伝えるために、社内の経営者との対話や自社の経営課題を解決方法を考える機会を加える必要があります。なので、手間とコストがかかるのです。ですから、受講してくれる社員は慎重に選びたいもの。では、社員はどのように選抜されているのでしょうか?

選抜方法としては、「人事部の推薦」46.5%が最も多く、次いで「上司の推薦」44.2%、「通常の人事・業績評価の結果」37.2%、「経営トップの指名」32.6%と続いています(日本の人事部しらべ)。実際は幾つかを組み合わせて選抜しますが、筆者が取材したところ、基準は「業績の高さ」より将来の経営幹部としての「器の大きさ」と語ってくれた会社が多かったのには驚きました。

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