入社早々、心を病み…「即退社」は実際可能か 新入社員の「悲痛な声」、早くも続々…
春風が心地よい4月。街中ではまっさらなスーツに身を包んだ新社会人の姿が見られる。そんな中、インターネット上の掲示板では早速「2016卒新入社員だけどもう会社を辞めたい人たち」というスレッドが立ち、コメントが続々と書き込まれている。
「大手入れたけど辞めたい 軍隊のような泊まり込み研修やってられない 転職のことばかり考えてる」「吐き気が止まらないから明日明後日休んで精神科行って退職しようと思う。 申し訳なさすぎるがこのままだと自殺してしまいそうなので」などなど、悲痛な書き込みが少なくない。
あまりにも辛いなら、心身を病む前に辞めるのも1つの方法かもしれない。ただ、気になるのは、入社してわずか3日や1週間ほどで会社を辞めることが実際にできるかどうかだ。
入社してすぐに辞められる?
就業規則などには通常、「退社の2週間前に申し出ること」などの規定があるが、たとえば入社後3日で辞めるとすると、そのような規定を破ることになってしまう。果たして、そんなことが許されるのだろうか。嶋崎量弁護士に聞いた。
「結論からいえば、入社後3日や1週間で辞めたいと申し出たとしても、認められます。
労働者には、職業選択の自由が憲法で保障されています。退職する自由がなければ、別の職業を選択することはできません。ですから、労働者はいつでも自由に退職できるのです。
民法627条1項は、『当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる』としています。退職の申し出(=『解約の申し入れ』)はいつでもできるということが、まず大原則です」
嶋崎弁護士はこのように述べる。