女性の部下がどういう資質を持ち、どんなことに関心を寄せるのか、価値観や考え方を聴き取ることです。ポイントは何を言われても”否定しない”こと。そうすると女性部下は「この上司は私のことを理解しようと努めてくれている」と思います。営業部女子課でとったアンケートでも、「上司のここが好き!」でダントツに輝いた回答は「私のことを尊重してくれている」でした。
これはあるメーカー企業で開催したフォーラムの話です。全女性社員が集まる場には、新卒社員が多い若手中心の中に、5~10年選手も混在していました。
この状況について入社5年目のトップセールスの女性はこう上司に不満をぶつけたのです。「なんで私が新卒と一緒なんですか?」
これは「私は新卒と同じではないことくらいわかってよ。私の日頃の成果を正当に認めてよ」という承認欲求の表れです。男性上司からすれば、「全女性社員だから当たり前」と思うかもしれません。
ですが、本来であれば事前に、「このフォーラムは若手が多い。だからこそ君の経験を伝えてやってくれ」と相手の存在を認め、「君ならではの役割」があると一言えばよかっただけなのです。このように、女性部下の為に時間を割き理解を深める行為は、至極意味があることなのです。
その2 「共感できる」ビジョンを示す
次に上司であるあなたが女性部下にすべきこと、それは「チームのビジョンをしっかり示す」ことです。
女性の場合、「共感する」ことで感情移入するのが得意です。
これは有名な話なのですが、イギリスのケンブリッジ大学の教授が「共感指数」(他の誰かが何を感じ、何を考えているかを知り、それに反応して適切な感情を促す傾向)を計ったときに、男性より女性の方が高い数値を記録しました。
「上司はこういうチームを創っていきたいんだな。」
「上司はこういう営業方針を考えているんだな。」
上司の思いに女性部下の思いを重ねることができる状況を作れればベストです。反対に言えば、「私もそう思います」と共鳴が働かないと動けないところがあるのかもしれません。
さてこれまで「面談」をして「ビジョンを示す」ことをしてきましたが、次は何でしょうか?
それは「お願いをする」ということです。
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