ヤバすぎる経済学が教える成績向上の「裏技」 実験でわかった効果的なご褒美とタイミング
子どもだっておカネをもらえば頑張れる?
僕らは直接的におカネのインセンティヴを使って、日常の本当にさまざまな活動を後押ししている。ファストフードのレストランで働いてる人が、おカネをもらわなくてもハンバーグをひっくり返してくれるなんて誰も思わない。先生たちが、お給料をもらわなくても学校にやってきて子どもを教えてくれるなんて誰も思わない。
でも、学校に通ってる子どもに対しては、何年も、それこそ何十年も経ってから彼らが手にする遠い未来のおカネという報いで、十分やる気になってしかるべきだと思っている。子どもなんてほとんど、1カ月や2カ月だって永遠みたいに感じるものなのに。
学校に通う子どもの頑張り具合はおカネのインセンティヴに反応するか、少し調べてみようと思い、ジョン・リスト、スザンヌ・ネッカーマン、それにサリー・セイダフと一緒に一連の実地実験をやった。最近、その結果をまとめたワーキングペーパーができた。
これまでの子どもと学校、それにおカネの支払いを扱った研究の大部分と違って、この実験では、子どもたちに一所懸命勉強させたり、もっとよく学ばせたりしようとはしていない。僕らが試みたのはもっと単純なことだ。