PGMホールディングスがCCCと提携 ゴルフ場プレーにTポイント

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
PGMホールディングスがCCCと提携、ゴルフ場プレーにTポイント

ゴルフ場の保有、運営で最大手クラスのPGMホールディングス(PGM)は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とポイントプログラム提携に向けて協議を始める。

PGMは、アコーディア・ゴルフと並ぶ業界大手で、全国で126のゴルフ場を保有・運営しており、年間来場者数は700万人規模。一方、CCCは、日本の人口の約3分の1に当たる4188万人がユニーク・アクティブ会員として利用する、日本最大の共通ポイントサービス「Tポイント」を運営している。

今回、両社が協議を始めるポイントプログラム提携の内容は、PGMが運営するゴルフ場でプレーしたゴルファーに「Tポイント」サービスを提供するとともに、「Tカード」でゴルフ場にスマートチェックインできるようにするというもの。サービス開始時期は2013年春以降を想定している。

PGMは07年1月から、自社ゴルフ場でのプレー時に「ヤーデージポイント」を付与する「PGMヤーデージプログラム」を自社で展開してきたが、同ポイントの付与は今年12月31日までとし、ポイントの利用(一定のポイントを集めると無料プレーができる)も13年の3月31日または6月30日までで打ち切る(ゴルフ場により異なる)。今回CCCと協議を始めたポイントプログラム提携の内容は、この自社ヤーデージポイントに代わるサービスになるものと見られる。ただし、既存のヤーデージポイントからTポイントへのポイント移行は行わない方針という。

PGMは今回のCCCとの提携協議に先立つ今年3月、ヤフーと提携してPGM公式サイトでの予約確定時に「Yahoo!ポイント」を付与するサービスを開始。ゴルフ場予約に対して付与される「Yahoo!ポイント」と、ゴルフ場でのプレー時に付与される自社の「ヤーデージポイント」が2重取りできるおトクな状況が続いてきたわけだが、「ヤーデージポイント」が終了することで、ひとまず2重取りはできなくなりそう。

ゴルファーにとっての今後の焦点は、新たに「Tポイント」がどのようなサービス内容として提供されるか、スタート済みの「Yahoo!ポイント」との関係はどうなるか、だろう。

実は、CCCとヤフーは6月19日に両社のポイント事業を完全統合することを発表済み。来13年春をメドに、「Yahoo!ポイント」は「Tポイント」に統一されることが決まっている。

仮にPGMのゴルフ場を予約する時とプレーする時にそれぞれ、新「Tポイント」が付与されることになるとしたら、ポイントを集約できるうえ、それをゴルフ場以外のリアル店舗、ネット店舗などでも1ポイントから使えるようになる。

ゴルフ場業界のポイントサービスとしては、PGMのライバルであるアコーディア・ゴルフがプレー時、練習場打席利用時などに自社ポイントを付与。ゴルフ場ネット予約サイト大手のゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)も、提携ゴルフ場の予約時に自社ポイント、プレー時に「Pontaポイント」を付与(Ponta→GDOポイントへの交換も可能)。GDOと並ぶゴルフ場ネット予約大手、楽天GORA(楽天が運営)も予約時に「楽天スーパーポイント」を付与している。ゴルフ場運営大手やゴルフ場ネット予約大手を巻き込んでのポイント戦略は、ますます激しさを増してきそうだ。

大滝 俊一 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおたき しゅんいち / Shunichi Otaki

ここ数年はレジャー、スポーツ、紙パルプ、食品、新興市場銘柄などを担当。長野県長野高校、慶応大学法学部卒業。1987年東洋経済新報社入社。リーマンショック時に『株価四季報』編集長、東日本大震災時に『週刊東洋経済』編集長を務め、新「東洋経済オンライン」発足時は企業記事の編集・配信に従事。2017年4月に総務局へ異動し、四半世紀ぶりに記者・編集者としての仕事から解放された

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事