グーグル・ネクサス7、利益度外視の戦略は通用するか 国内でも熾烈な争い
アマゾンの強みは、キンドルストアで販売される電子書籍などの豊富なコンテンツ。グーグルもネクサス7販売同日に、コンテンツを販売するサイト「グーグル プレイ」で電子書籍の販売を開始した。グーグルは国内のコンテンツ数を明かしていないが、大手出版社の書籍はいまだ少ない。アマゾンの発表が遅れている理由は、大手出版社が掲載するコンテンツの交渉に時間がかかっているからとされている。アマゾンが有力タイトルを引っ提げてキンドルを投入し、キンドルであれば魅力的な電子書籍が読める--そういったイメージがつけば、ネクサス7には不利な戦いとなる。
先行するアップルも対抗策を考えている。故スティーブ・ジョブズがかねて7インチタブレットを「中途半端」と称すなどアップルは小型版のタブレットに消極的だった。しかし、今年中にも小型版のiPad「iPad mini」を投入するという観測がある。価格は従来のiPadよりも安く抑えるもようだ。
マイクロソフトも自社ブランド初のタブレット、Surface(サーフェス)を10月以降販売する。10月に発売する最新OS、ウィンドウズ8を搭載する。10インチで大型の画面だが、パソコンOSでは圧倒的なシェアを誇るマイクロソフトが強敵になることは間違いない。
iPadが登場してから2年余り。IT大手によるタブレット市場をめぐる競争がいよいよ国内でも始まった。
(島田知穂 撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)
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