71.5%--現役世代と高齢者は対立していないと考える人の割合《気になる数字》

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社会保障負担の世代間格差が話題になる中、現役世代と高齢者の間の意見の相違や対立関係について「対立していない」と考える人が71.5%を占めることがわかった。「厚生労働白書2012年版」の「社会保障に関する国民意識調査」によるもので、同調査は12年2~3月に全国3144人を対象に実施された。1999年に実施された同様の調査では「対立していない」は55.9%となっており、それから15.6ポイント増加している。

社会保障の負担のあり方については、全体では「高齢者と現役世代双方の負担増」が51.9%と最多数で、「高齢者に現在以上の負担を求めるべきでなく、現役世代の負担増」は15.0%にとどまった。だが、年齢階級別に見ると「現役世代負担増」は60~64歳17.2%、65歳以上18.3%と年齢が高くなるほど増加している。

自身の一生の給付と負担のバランスに関しては、全体では「負担した額よりもかなり少ない給付」が33.7%、「やや少ない」が23.8%、合わせて57.5%が“支払い超”になると意識している。これが25~29歳では80.2%、30~34歳81.9%と、若年層で特に高率となっている。

団塊の世代が高齢化しつつある一方、正規就業できない若年層は多い。対立を顕在化させないのはある種の社会的な美徳といえる。だが、世代間の公平性を欠いたまま社会全体の効率性向上や発展は達せられるのか、考えるべき点は多い。

(データ事業局「気になる数字」調査班 =週刊東洋経済2012年9月29日特大号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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