7位--日本の科学技術論文の被引用数世界ランク《気になる数字》

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日本の科学技術論文の世界的地位が量、質ともに低下している。1999~2001年平均の日本の論文作成数は全世界シェア9.5%で2位だったが、09~11年平均では6.6%、5位にダウン。論文の質を表す被引用数では、7.6%、4位だったのが5.8%、7位まで後退した。科学技術政策研究所が12年8月に公表した「科学技術指標2012」の分析による(整数カウント、素データはトムソン・ロイター)。

代わって台頭してきたのは中国。直近09~11年では論文数はシェア12.0%で米国に続く2位、被引用数でも2ケタの10.4%、4位と日本より上位にある。論文は研究開発活動のアウトプットといえる。国全体の研究開発費の多くを占める企業部門の推移を見ると、日本は00年代前半の実質4.56%増から後半0.15%減と減速したのに対し、中国は前後半とも20%を超える伸びとなっている。

だが、対GDP比で見た日本企業の研究開発費は2.51%と世界上位の水準だ。研究開発の成功は技術進歩をもたらすが、技術進歩の経済成長に対する寄与を示す全要素生産性(TFP)の上昇率も、日本は顕著。91~00年平均0.22%減で主要先進国中最低だったが、01~10年平均は0.56%増で最も高い上昇率となった。労働力人口が減少しつつある中、生産性向上のために技術進歩をどう促すか、研究開発活動が今後もカギを握る。

(データ事業局「気になる数字」調査班 =週刊東洋経済2012年9月8日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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