海外展開で出遅れた日清食品、トルコ進出に活路求める
日清食品HLDは、この後れを取り戻すべく、今期から海外事業の組織を一部再編。意思決定を迅速化するとともに、より現地に密着したマーケティングが行える体制の確立を急いでいる。
トルコは海外強化の一環で新たに開拓に乗り出した市場だ。トルコでは家庭内の調理が主流で即席麺を食べる習慣がなく、日本の即席麺メーカーもまだ進出していない。日清食品HLDは同国を成長市場と見込み、先手を打つ。今後、女性の社会進出など生活様式が変化するにつれ、簡便に調理できる食品の需要が増えると読んでいる。
今後、競合がひしめく市場に切り込んでいく場合は、先行メーカーとの差別化がカギを握る。たとえば中国では大きめのバケツ型のカップに入った即席麺が主流。容器が小さいカップヌードルは「スタイリッシュ」と受け止められ、地方都市でも若者などを中心に徐々に知名度を高めつつある。
世界のライバルに対抗できるか。国内で培ったマーケティング力が試されている。
(平松 さわみ =東洋経済オンライン)
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