青木:僕は、ボトムアップのやり方で事を興すことを実践したのでその話をしたいのですが、大川がさっき言った、「踊る阿呆に見る阿呆」は大事だと思います。継続することが大事だと思っています。僕は今まではどちらかというと大川のフォロワーでいて、いつか自分で何かやりたいと思っていました。
わるだ組とは別に「チームBA-KAMON」を作って動いているのですが、僕が継続しないと、そのチームが終わってしまうのと、やりたいことを何か成し遂げるためには継続していかないとできない。
大企業の底力の話がありましたが、僕もすごく感じています。僕は学歴があまりなかったので、どうしても大企業に行きたかったんです。見返したかったのもありますが、大企業に行けば大きいこともできるしと、そこにこだわっていました。
でも新しいイノベーションの話で言うと、世の中の風潮として、ベンチャーが強いと見られています。たしかにそうかもしれないけど、うちの会社はイノベーションを起こしてきたんです。ただ、ここ50年くらいでいうと、何か新しい目立ったものがあるかというと、ないです。富士ゼロックスがイノベーションを起こすためにどうしたらいいかを考えています。
僕のチームのミッションは、チームメンバーが、イントレプレナーとなって新たな富士ゼロックスの文化を創ることです。僕たちがかき回してイノベーションを起こすんだというミッションで動いています。そういった活動をすることによって、この前やった、プログラムは、富士ゼロックスの社内の優秀なひとたちを集めて、3日間で起業家体験をやりました。
僕自身ノウハウがなかったのでスタートアップウィークエンドに実際参加して、運営側もやって、そこで得たノウハウを富士ゼロックス流にしました。そこに出てきたアイデアが、呼んでいた外部講師のフィードバックを見ると、やっぱりしょぼいんです。「しょぼい」って言われてしまうんです。「富士ゼロックスは大企業病だよね」と。だけど、僕からするとそれは悔しいわけです。こういった活動を繰り返していって、富士ゼロックスからイノベーションを生むことをやりたいと思っています。
そのために何をやるかというと、役員とか、僕の仲間になってくれる人に、アタックをし続けたんです。その中で僕の思いを汲んでくれて、いいよと言ってくれたのが、教育研究所の社長であり、教育部の部長であり、新規事業開発部のトップでした。
このひとたちが協力してくれたからできたわけで、そういった意味で、自分がやりたいとなったときには、パッション(情熱)が大事だなと思ったんです。パッションと実際のアクションをする実行力と継続力。この3つが大企業だからこそ大事です。
好奇心、行動、学びをうまくまわしていく
大川:ふたつあります。ひとつは、「わるだ組」の思いとして、仕事も人生も自分たちで楽しくしようと最近言っているのですが、「自分たちで」というのがポイントだと思います。これから会社に入る方に対して言うと、大企業に期待してはだめです。ひとのせいにしないで、自分でやろうよと言いたいです。
大企業に入れば何かできるとか、ベンチャーに入れば何かできるというのはないです。こういった企画を通してやり遂げるポイントとしては、継続することは間違いなく大事なのですが、半分くらいは運だと思っています。偶然をいかに味方にするかと。そのためにやれることは、好奇心を持つことがひとつめだし、それを基に行動すること。そこから学ぶ。そうするとまた好奇心が増える。「好奇心」「行動」「学び」をうまく回していくと、ラッキーな人になれるよと。
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