職場パワハラに対抗するには「王道」がある 「勤続25年、職場のパワハラに悩んでいます」

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さて、その後ですが、本来であれば周りの同僚と手を組んでという手段もあるのですが、この場合は困難なのかと想像します。したがって、ここはその上司のさらに上司や、仕事上関係のあるほかの部署の上司レベルの人に相談をしてみるのはいかがでしょうか。

先ほど申し上げたとおり、大きな会社ではそれぞれの部署単位によってカルチャーも仕事の進め方も全然異なるものです。石黒さんの勤務されている会社も、すべての部署やすべての人がそういった態度ではないでしょう。であれば、そのギャップを利用して状況の解決につなげるべきです。

公務員相談室のような外の機関だと、どうしても社内の実体が見えにくいので、直接的な影響力を行使できないがゆえに、根本的な解決にはつながりません。ここは社内における石黒さんの応援団をいかに増やせるかが勝負です。そしてその前提はやはり、ご自身の所属する部署の中だけでなく、周りの部署からも「彼、仕事を頑張っているよね」「いいやつだよね」とい言われる評判を、日々の心掛けでいかに築けるかです。

仕事ができる=パワー

そもそも論ですが、会社において仕事ができるということはパワーにつながります。そうなれば決して社内において「弱いもの」にはなりえません。

そして、そのような結果として、上司の態度や配属が変わるか石黒さんの配置が変わるかはわかりませんが、少なくとも、直接、社内で声を上げることで最初の一歩を踏み出すことにはつながります。

繰り返しですが、同じ社内でも異なるカルチャーは存在するものです。それであればそのギャップを利用して、うまく問題を切り抜ける手法も見つかります。その突破口はどこにあるのか考えてみてください。

石黒さんがこの先、ご自身にとって少しでも働きやすい環境を見つけられることを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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