「企画はタイトルが9割」、鈴木おさむが指南 どの業界にも通用する10のルール<後編>
上司が丸い企画を求めているなら丸い企画を出したほうがいいけれど、全員が丸い企画を出したら埋もれてしまうから、企画にうまくエッジをつけるのは大事。
仕事の内容によって企画の内容は変わると思いますが、地味な内容だとしても引っかかりを作る、もっと言えば「鼻につく」ぐらいの感覚を大切にしたほうがいいと思います。
気になることと鼻につくことは紙一重の差
明らかに怒られるような内容、たとえば嫌悪感を抱かせるようなことは論外ですけど、気になることと鼻につくことは紙一重の差だと思うんです。箸にも棒にも掛からない企画を出して、誰の記憶にも残らずに流されるぐらいなら、組織からはみ出るぐらいの覚悟を持った方が絶対にいいんですよ。
その企画が採用されるかはわからないけれど、一回で勝負するのではなくて、こいつ変な企画ばっかり出すなと思われるような、気になる存在になることがポイントです。
僕も、意識していつも一部の人には鼻につくだろうなという企画を出してきましたけど、内容だけじゃなくて、人がやっていないことをして自分の付加価値を高めたり、映画をたくさん見ているうちにキャッチコピーのつけ方がうまくなったりという複合的な要因によって企画が採用されるようになりました。
企画を出し続けているうちに、同じ尖った企画でも文章を少し入れ替えたら見やすくなるとか、テクニックでいろいろできるようになりますが、あくまでも大切なのは、企画の中に「鼻につく」要素を入れることです。
尖った企画といっても、一部の人にしか刺さらない企画だとしたら、採用されるのは難しいし、採用されて世に出したとしても本当に一部の人にしかウケない可能性があります。
尖った企画こそ、興味を惹きつける入り口がいくつかあったほうがいいのです。それは、間口を広げるという意味ではなく、階層を複数にして深みを持たせるイメージです。
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