鈴木おさむ直伝!「絶対ウケる企画」の作り方 どの業界にも通用する10のルール<前編>
雑誌がいいのは、だいたい頭からページをめくっていくから、興味がないことも自然と目に入る。目に入ると興味が出てくる。それがすごく大事だと思います。『プレイボーイ』も『SPA!』も定期的に読んでいますけど、たとえば風俗情報に書いてある独特なワードからヒントを得て、まったく違う企画を思いつくこともあります。
人から得る生の情報は、さらに重要です。この前、焼肉屋に行ったら、お店の方の知り合いの女の子がいたんですけど、もともとシャネルで働いていて、今はキャバクラで働きながら税理士になるための試験を受けていると言います。ものすごく興味がわいて、いろいろ質問しちゃいました。なぜキャバクラ嬢をしながら税理士を目指しているのか、シャネルの店員さんは何掛けで商品を買えるのか、税理士の試験にはどんな問題が出るのか。彼女と話をした少しの時間だけで、普段耳にすることがないような知識が増えるのです。
社会人になると社外の人との出会いがないという人もいると思うけれど、喫茶店のマスターに話しかけてみるのも勇気だし、何かの教室に通ったりすれば出会いがありますよね。
スマホは便利だけど、得られる情報が、自分の好きな情報に偏りやすい。企画のヒントは、スマホの世界以外のところに転がっていると思います。
日本では最近、サブカルの熱量がネットの力で増幅されて、メインカルチャーになることが増えていると思うのです。話題になっている「おそ松さん」なんてサブカル中のサブカルですよね。サブカルの人たちがすごいのは、自分が好きなものに対して熱狂的なところです。
近年の日本は、少し狭い対象であっても、熱狂的な情熱でなにかモノを作る人がメインストリームにきているのかなという気がしています。僕はどちらかというと広く浅くいろいろなものに興味を持つタイプだから、そこに嫉妬もあるんだけど、自分が興味を持ったものなら一回はハマってやろうという気持ちを持っています。
また、企画者にとっては、対象がなんであっても自分が情熱を持てるものに熱狂するというのはすごく大事なことです。
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