OB・OGとの面談は、必ずしも1対1とは限らない。OB・OGひとりに対して、学生が数人になる場合もある。それでも、面談中に各学生の名前を覚え、名前で呼びかけてあげたり、学生の発言内容を覚えていてあげることで、「1対多」ではなく、ちゃんと自分のことを見ていてくれる「1対1」の関係として受け取られるようだ。新入社員に「メンター」と呼ばれる相談窓口の先輩社員を組み合わせる企業が増えてきているが、入社前にもフォロー担当のOB・OGをつける企業がある。選考時の担当リクルーターが引き続き担当する場合が多いが、内定後に新たに担当をつける場合もあるようだ。企業側からすれば内定辞退を避けるための内定者フォローであるが、学生からしてみれば、大勢の内定者の中の一人ではなく、あくまでも自分個人への対応をしてくれていると受け止められ、極めて好印象に繋がっている。
今年のように企業の採用数が減り、採用環境が学生の売り手市場から、企業の買い手市場になると、得てして企業側は「上から目線」になりがちである。ただ、学生はこの辺りの対応には極めて敏感だ。あくまでも企業・学生の双方が、「選び、選ばれる」対等の関係であると認識し、言葉づかいの面ではフランクさを含めようとも、根底にはお客様への対応に近い意識が必要である。
学生は、会う社員に将来の自分をイメージしてみるものである。それぞれの社員が明確なビジョンを持ち、熱く語る姿に共感することができたら、その企業への志望度は確実にアップする。逆に、社員がネガティブであったり、社員によって全く異なる見解が語られると、会社の将来に不安を抱いてしまうことになる。
「印象の悪かったOB・OG」についてのコメントも紹介しよう。
・自分は多数来る学生の中の1人にしか見られていないんだ、と思った。
・新人社員に採用を任せてるため、話が下手な上に伝わってこない。
・リクルーターの選考フローが全くわからなかった。急に呼ばれて、その後なかなか連絡がないと思ったら、急に連絡がきたり…の繰り返し。
・とても高圧的だった。萎縮してしまう。
・経営難であることは承知していたが、皆さんネガティブ過ぎる。私のポジティブさまで否定する必要はないと思う。いまだに思い出すと腹が立つ。
・常に上の立場からの姿勢を崩さず、話す内容を押し付けるようなスタンスがあった。
・学生によって態度があからさまに違った。やる気のなさが出ていた。
・わざわざ呼び出されて会いに行ったのに、専攻が合わないために今後の選考には参加できないとのことだった。それだったら電話かメールで済ませてほしかった。
・学歴主義的、保守的。言っていることと事業内容が食い違っていたり、OBによって情報が異なっていたりして信頼性に欠けた。
・笑顔がない。ぼそぼそ話すから声が聞き取りにくかった。
・本選考を兼ねたOB訪問だったが、知らされなかった。
・社員の説明が小学生や中学生に話すような内容・言葉遣いだった。
・メールしても返信がなかった。
・金融も受けていると伝えたら頭ごなしに否定された。
・リクルーター側が一方的に説明をするだけで、こちらがPRする時間をほとんどもらえなかったのに、リクルーター段階で不合格とされた。選考が非常に不透明。
・対応が悪いし、学生を対等な人としてみてくれていなかったから。
・毎回の電話連絡での対応が無機質で、冷たい印象を受けた。
・メールに関して、題名や署名がないなど、社会人としての常識がなかった。
・自分の志望理由等を全否定されて、純粋に楽しい時間ではなかった。
・面接じゃない、今回は選考はしていないと何度も言いながら、選考を行なっていた。
最後に、これはないだろうという、究極のコメントを紹介しておく。
「最初から睡眠不足らしく、顔色が悪く、心配していたが、話の途中で白目をむいて寝てしまったから。」
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
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