iPhoneロック解除問題はアップルに理がある 司法省の主張を通すことの危険性とは?

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筆者が取材を受けた際、真っ先に尋ねられたのは「アップルはなぜ協力をしないのか」という質問だった。技術面での分析となると、さまざまな要因が絡んでくるのだが、その答えはアップルのティム・クックCEO自身が、米ABCのインタビューで語っている。

クック氏は、アップルはテロ捜査など重要事件の捜査に協力する用意はあり、過去に協力したこともあると話している。しかし今回、FBIがアップルに相談する以前にiCloud(アップルのデータ保管サービス)のパスワードをリセットしてしまったため、端末からのオンラインバックアップが機能しなくなり、犯行当時の情報を取り出すことができなくなった。

アップルは捜査に協力をしていた

詳細は不明だが、FBIはiCloudを通じて端末内の情報をリモート消去される可能性を排除したかったのではないだろうか。実は上記の方法を含め、端末から情報を取り出す方法を4種類、アップルはFBIに提案。そのすべてがうまく機能しなかった。しかし、もしiCloudのパスワードをリセットしなければ、容疑者の使っていた端末内にある情報を取り出せたとアップルは考えている。

この一連の経緯は、アップルが捜査自身には協力の姿勢を示している証拠と受け取れる。

バックアップデータが使えなくなったことで、FBIが次に目を付けたのが端末そのものへ侵入して情報を取り出す方法である。しかし、これは以前にお伝えしたコラムでも指摘したように”不可能”だ。”情報を解読して取り出す”ことは、FBIでもNSA(国家安全保障局)でもできない。そこで求めているのが、基本ソフト「iOS」の安全性を落とした改変版を開発し、容疑者の端末に導入することで、情報を取り出しやすくして欲しい、という協力要請である。

これをアップルは拒否しているのだが、クック氏は「もし、そのようなものを作れば、全世界のひとたちを危険にさらすことになる」と話しており、その気になれば”作ることは可能”だと示唆している。

ちなみにFBIがアップルに要求しているのは、パスコードを繰り返し誤った場合の「自動消去、パスコードを間違うごとに入力受付を一定時間受け付けなくなる「入力遅延」を解除することに加え、外部からの遠隔操作でパスコードを入力するツールを使用可能にするバックドアの設置である。これらの措置を実施した場合、最短で約15分、長くとも23時間以内には、端末ロックのパスコードを突破できる。

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