TOEIC改定、問題はこんなにも変わる!

「全体理解」が厳しく問われる

正解は「意図されていなかった」の (A) intendedで、意訳すると、「皆はマネージャーの無礼なジョークに怒っていたが、マネジャーは不快を与えるつもりで言ったものではなかった。」くらいの意味になります。他の選択肢もあわせてみると、それぞれ以下のような意味になります。

(B) forgiven

皆はマネージャーの無礼なジョークに怒っていたが、いかなる無礼も許されなかった。
→ but がおかしい。but → and (怒っていたし、)であればOKだが。

(C) apologized

皆はマネージャーの無礼なジョークに怒っていたが、いかなる無礼も謝罪されなかった。
→ 英語で、offense was apologized という言い回しはなく不自然。

(D) given

皆はマネージャーの無礼なジョークに怒っていたが、いかなる無礼も与えられていなかった。
 → 正解になり得るが、不正解。 (A)の方が適切な言い回しである。

これは実は良問ではありません。(A) が正解で、(B)、(C) は明らかに誤答なのですが、(D) given は一応意味的には可能で、正解になり得るからです。実際に、TOEIC以外の問題であれば、(A) も (D) も両方正解扱いとされるでしょう。しかし TOEIC では (A) のみが正解。no offense was intendedは「悪気があったわけじゃない」といった意味でよく使われるフレーズです。intended の意味「意図される」、givenの意味「与えられる」が分かっていれば解けるというわけではありません。

また、"offense" という単語にも着目してみましょう。オフェンス(攻め)、ディフェンス(守り)のペアでよく聞くことがあるかもしれません。しかし、今回の "offense" を「攻め」「攻撃」「反則」「無礼」「迷惑行為」などと訳してしまうと、とたんに文章の意味が分からなくなります。

offense の根本的な概念・意味は、「相手を害する言動」です。本質的(エッセンシャル)な単語の理解があり、生きた英語を知っていれば、「相手を害することを意図してはいなかった」という解を導き出すことができるでしょう。このような「部分理解」 → 「全体理解」へのシフトが、新・TOEICの特徴のひとつです。

新・TOEICでは「全体理解」が必須に!

新・TOEICでは、以前までのテストと異なり、局所的に聞き取れた、読み取れただけでは正解できない問題が多くなっています。より点数を伸ばしていくには、「全体の理解」に目を向ける必要があります。

・この部分さえ注意して聞いておけば正解できる
・あのキーワードが聞こえたらこれが正解と分かる
・空欄の回りさえ読めば正解できる

こうしたテクニック的な要素をもって正解できていた問題が、正解しにくくなるということです。これは新・TOEICの大きな特徴でもあります。

次ページ問題サンプルをみてみましょう
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