共和党「反トランプ派」に迫られる難しい選択 フロリダ州でのルビオ氏勝利に期待

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共和党の選挙専門家ニール・ニューハウス氏は、クルーズ氏について、党内の超保守派を超えた支持を確保できる力をまだみせていない、と指摘。「現状を踏まえると、トランプ氏の勢いを止めるためにクルーズ氏に焦点が当てられる可能性は非常に低い」とコメントした。

全国共和党婦人連盟のキム・リーム氏は、党内には、トランプ氏支持派、クルーズ氏支持派、党主流派支持派と3つの派閥が存在し、どの派閥も妥協姿勢をみせていない、と説明。「誰もが満足できる方法がみえていない」と語った。

フロリダ州でのルビオ氏勝利に期待

共和党の指名獲得には1232人の代議員が必要。ニューヨーク・タイムズ紙によると、現時点で代議員獲得数は、トランプ氏が384、クルーズ氏が300。党主流派の支持が厚く、一部から依然トランプ氏の対抗馬になり得ると期待されるルビオ氏が151。オハイオ州知事のジョン・ケーシック氏が37となっている。

トランプ氏の勢いを止める最良の方法は、ルビオ氏とケーシック氏が、それぞれ地元のフロリダ州とオハイオ州で勝利することだ、との指摘が党主流派の中にはある。

15日に行われる両州予備選は、1位の候補が州に割り当てられた全代議員を獲得する「勝者総取り」方式で行われる。そのため、勝利すれば、ルビオ氏は99人、ケーシック氏は66人の代議員全部を確保できる。世論調査によると、クルーズ氏は両州でリードを許している。

8日には、ハワイ、アイダホ、ミシガン、ミシシッピの各州で指名候補争いが行われる。世論調査によると、トランプ氏は4州中代議員数が最も多いミシガンで2位を大きく引き離してトップとなっている。

クルーズ氏、ルビオ氏、ケーシック氏の3人でトランプ氏が代議員の過半数を確保することが阻止できれば、7月の党大会でトランプ氏以外の候補選びで妥協できるかもしれない。

一方、トランプ氏の次にクルーズが2番目に多い代議員数を獲得したとしても、党大会でトランプ氏から指名候補を勝ち取るのは難しいかもしれない。

不法移民への強硬姿勢などトランプ氏が掲げる政策に不満を持つ共和党献金者はここ数週間、トランプ氏を攻撃する広告に多額の資金を注ぎ込んでおり、反トランプの動きは強まっている。

一方のトランプ氏は、誤った広告を展開しているとし、ライバルを批判。「間違いだったと認める時に選挙はもう終わっているだろう」と勝利に自信を示した。

 

(Ginger Gibson 記者、Andy Sullivan記者 翻訳:伊藤恭子 編集:加藤京子)

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