(第22回)現状を打破する変革人材の採用・育成のすすめ(後編)

●変革人材にターゲットを絞ったアプローチ(広報)を行う

 さて、上記のような制度を人材採用・育成に活かすにしても、変革人材に出会うことができなければすべては水泡に帰する。変革人材に出会うためのキーワードは、
・ターゲットマーケティング
・インターンシップの実施
・紹介ルートの強化
以上3点だ。たくさん集めてたくさん落とすというマスマーケティングの無意味さに関しては以前のコラム(「誰も語らない、新卒採用市場の深刻で根深い問題」)で語ったが、変革人材に出会うには、インターンシップをトリガーにターゲットマーケティングを行うのが理想だ。変革人材は、「ビジネスをしたい」「早く社会に出たい」「どうせ働くなら、誰でもできる仕事ではなくて知恵を使って働ける仕事がしたい」という欲求を持っている。彼らの欲求を満たすには、比較的長期にわたって働けるインターンシップの制度を社内に構築するのがベストだ。(無理ならば、効果は少々劣るが、1~2週間で完結するプロジェクト型のインターンシップでもよい。)
 もちろん、インターンシップに応募してくれれば誰でもいいか、というとそうではなく、しっかりと実力を見極めた上で採用を行う必要がある。そうやって採用した優秀な学生に、長期にわたり戦力として活躍してもらうことで、信頼関係を築くというのが次のステップになる。信頼関係というと、漠然とした言葉に聞こえるが「心理的契約」と言い換えてもいいだろう。心理的契約とは、相互に信頼関係があり、自発的に相互の成功のために助け合うような関係を築くということだ。(故に、雇用主たる企業は学生の就職活動や人生の成功をまず第一に考えることが必須となる。)

 信頼関係を築けた学生を採用できればよいが、学生から拒否される可能性もある。そこで必要となってくるのが、手塩にかけて探し、選んだ学生に、自社に合うような学生を紹介してもらうことだ。これが紹介ルートの強化になる。
 優秀な人材の背後には優秀な人材が数多くいる。いち早く彼らを見抜き、迎え入れる。それができるようになれば、変革人材にターゲットを絞った採用も無理なく行えるようになる。

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