手痛い大人の失恋は、こうして「過去」になる 二股交際、震災離別を乗り超えた「晩婚さん」

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「いい会社に勤めている人たちはスマートだし頭の回転が速いですよね。会話をしていても楽しくて、翌日は日曜日だったのでみんなでBBQをしようという話になりました」

有力企業の正社員ばかりがモテる状況は、フリーランサーの筆者としては悔しい。しかし、否定はできない。ステータスや給料の高さだけでなく、「スマートで頭の回転が速い」人の割合が高いことは否めないからだ。

ただし、男性の場合は「自分はイケている」という自信がモテの根底にあることを指摘しておきたい。自信があるから堂々とした振る舞いができるし、口の滑りもよくなるのだ。勤務先の業績が大幅に悪化したり、社内での出世競争からこぼれ落ちたりすると、途端に意気消沈して不機嫌になり魅力を失ってしまう男性もいる。

和美さんの話に戻ろう。合コンの2次会気分で参加した翌日のBBQで出会ったのが、現在の夫である5歳年上の雅之さん(仮名)だ。優しそうな雰囲気を漂わせ、大人の気遣いもできる。お酒やラーメン、野球観戦といった趣味も一致して会話が弾んだ。

いきなりの「オレたち、付き合おう」

「身長は私と同じぐらいだし、目や口が大きいわけでもありません。でも、安心できるタイプです。刺激を求めて2度も失敗していたので、私はこういう人がいいのかなと思いました」

40歳までドライブなどの一人遊びを続けていた雅之さんもそろそろ結婚したいタイミングだったのだろう。その場で和美さんに「オレたち、付き合おう」とアプローチをしてきた。

自分を安売りしてはいけないと肝に銘じていた和美さんは、デートの約束は承諾したもの最初から付き合ったりはしなかった。といっても、彼以上の男性とこの先に出会えるとは思えない。3度目のデートでOKをし、3カ月後には婚約。その3カ月後には無事に結婚したのである。手痛い経験もしてきた「晩婚さん」ならではのリズム感である。

「そのころには結婚相手に求めるものがはっきりしていました。食と笑いの相性がいいこと。そして、一緒にいて気楽なことです」

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