公立躍進校ルポ-愛知県立 岡崎高校、東大名大で体験研修、知的好奇心を引き出す《本当に強い中高一貫校》

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小


 私立の進学校や国立大学の附属高校が上位を独占する東京大学への合格者数ランキング。その中で、公立高校としては最上位の11位につけているのが、愛知県立岡崎高校(岡崎市)だ。2009年度には42人の東大合格者を輩出している。

同校は、ほかにも地元の名古屋大学に64人、京都大学に17人、早稲田大学に89人など、幅広い合格実績を示す。もともと愛知県では公立トップ校として知られてきたが、東大入試では08年度も40人の合格者を出しており、全国的にも公立トップ校としての評価が定着してきた。

もっとも鈴木一男校長は、「特別なことはやっていない。受験校と注目されがちだが、愛知県三河地方には刈谷、時習館など進学実績のある公立高校が多く、教育熱心な地域特性も大きい」と控えめだ。「生徒には予習復習を徹底させているが、それに応えてきちんと勉強してくれる。教員も各自熱心に授業をしている。当たり前のことを当たり前にこなした成果だ」(鈴木校長)。

確かに、カリキュラムを見ても公立高校としてはごく標準的。授業以外の補講も実施しているが、近隣の進学校でよく行われている「ゼロ時限」と呼ばれる授業前の補講については、通学範囲が広く遠距離通学の生徒の負担になるため行っていない。土曜の補講も1~2年次が年間8回、3年次が年間9回と、私立の進学校に比べれば限定的だ。

ただ、3年次には4~11月初旬まで平日週2回の補講を実施。また夏休みには、1、2年次が毎日2コマで13日間、3年次が毎日3コマで20日間の講習が用意されている。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事