北朝鮮の「暴走」を止める道はひとつしかない 結局はアメリカが北朝鮮の命運を握っている

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2012年の打ち上げ時よりも、発射台は大型化している(写真:REUTERS/Kyodo)

北朝鮮は2月7日、「光明星4号」と名付けた「地球観測衛星」を打ち上げた。当初8日から25日の間に発射すると発表し、後に7~14日に前倒しした直後のことだった。国際海事機関(IMO)や国際民間航空機関(ICAO)などへの事前通報も行っていた。

これまで、北朝鮮が打ち上げる「人工衛星」は本当に「人工衛星」なのか、それとも「ミサイル」と解すべきか、明確でなく、国際社会ではむしろ「ミサイル」とみなすことが多かった。しかし、「人工衛星」であれ、「ミサイル」であれ、使用されるロケットは同じであり、違うのは用途に過ぎない。したがって、本当はどちらとも決めにくい。

ミサイルか人工衛星か

国連安保理は、「人工衛星」であれ、「ミサイル」であれ、北朝鮮が発射することを禁止しているが、「北朝鮮が主張する人工衛星はミサイルだ」とまで言っているのではない。「弾道ミサイルのテクノロジーを使ういかなる発射も禁止」と言っているだけなのだが誤解を生む一因になっているようだ。

安保理決議があえてそのような文言を使って、本来どこの国でもできる「人工衛星」の打ち上げをも禁止したのは、北朝鮮が以前から東アジアの安定を脅かす危険な行動をしてきたからであり、また、「人工衛星」を「ミサイル」の隠れ蓑にしているという疑念を払しょくできなかったからだ。

今回発射されたものはどう解すべきか。あくまで「ミサイル」だと、理屈を超えて決めつけることは簡単だが、それだけでは本当のことは分からない。

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