次の例をご覧ください。
(Aさんの顔がだんだん紅潮してくる)
電話を切り、私は事務員のAさんにこれまでの保護者Bさんとの経緯を聞きましたが、明らかにBさんが正しい。つまり事務員Aさんの対応によって完全に火に油を注いでしまっていました。実はBさんはモンスターペアレントでもなんでもなく、逆に話のわかる人だったのです。
このような事例はたくさんあります。注目すべきところは、事務員Aさんは保護者Bさんのことをクレーマーといい、モンスターペアレントというレッテルを貼っていたことです。こうやってモンスターペアレントが誕生していきます。このような場合は、受け手側がしっかりとした判断と対応をすれば“人工的モンスターペアレント”は減少していきます。
一方、本当にモンスター級であるケースも
しかし、モンスターペアレントと言われている人のうち、実際20%程度は本当にその名の通りであったという経験があることも事実です。その一例として、私が経営する塾の中学生の親の例をあげます。
そのお子さんはほぼ毎回無断遅刻をし、宿題もやってこない生徒でした。受験を控えている学年の子で、私たちは一旦指導をお引き受けした以上は、確実に合格させる義務があります。また、そのためには私たちが指導することを確実にやってもらう必要もあります。
しかしながら、何度指導をしてもその家庭の協力が得られず、まったく改善をする姿勢がないことから、私たちとしてはこれ以上責任がもてないと判断。お辞めいただくことを検討してもらいました。
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