大西卓哉・宇宙飛行士候補/元全日本空輸(ANA)パイロット--人類進歩の原動力は好奇心、日本独力で有人宇宙飛行を

大西卓哉・宇宙飛行士候補/元全日本空輸(ANA)パイロット--人類進歩の原動力は好奇心、日本独力で有人宇宙飛行を

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が10年ぶりに実施した宇宙飛行士候補選抜試験に、見事合格した元全日本空輸パイロットの大西卓哉氏。訓練開始を前に今後の抱負などを聞いた。(取材は3月上旬)

--宇宙飛行士を目指したきっかけは?

もともと宇宙関係の仕事をやりたいという思いから、大学も学科も選びましたが、就職先がなかったのでパイロットの道を志しました。それからの11年は仕事も忙しく、日々時間だけが過ぎていく中で、宇宙への夢はあきらめかけていました。そんなときに突然、宇宙飛行士募集の新聞記事を見つけ、「ああ、やるんだ! 」という衝撃を受けました。肉体的、精神的、仕事の技量的にも最も充実していた時期なので、絶好の機会が巡ってきたと思いました。

--500倍近い非常に狭き門。採用試験の感触はどうでしたか。

本当にきつかったですね。どんな試験をやるかもわからないし、準備もしようがないので……。朝から晩まで、とにかく時間に追われる課題がほとんどで、どんどん精神的に負荷をかけられました。そこでいかにコンスタントにミスをせず、パフォーマンスを発揮していくかというのを見られていた感じはあります。

--全日空でのパイロット経験はどう生かされましたか。

会社で学んだことは数知れないです。状況判断力、決断力、情緒安定性も、会社に入ってから身につけたところが半分ぐらいあります。あとは対人コミュニケーション能力ですかね。コックピットという閉ざされた空間で、お互いを尊重し合いながら、チームとしてパフォーマンスを最大化していくというのは、普段の仕事の中で身についたと思います。自分一人がパフォーマンスを発揮しても、どうしようもないので……。

--パイロット(副操縦士)を辞めるには心残りもあるのでは。

全日空ではずっと機長になりたくて、同期と共に厳しい訓練を乗り越えてきました。同期と離れるのは寂しいですし、機長になれなかったというのも、心残りですね。

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