保険料は「保険の元値」にあたる「純保険料」と、「保険会社の手数料」となる「付加保険料」の2つで構成されています。その合計が皆さんの支払う保険料となります。団体定期はそのいずれもが安く設計されています。
まず純保険料ですが、一般の生保商品と比べると、保険料率がそもそも安く設計されています。団体定期は企業や団体で正常に勤務している人、つまり健康な従業員を対象としています。国民全体のなかで健康な人たちの団体ですから、それだけ死亡する確率が低くなります。そこで、最初から保険料率を低く設定できるのです。
さらに、企業のなかでの実際の死亡者数が保険会社の想定よりも少ない場合、余った保険料は加入者に分配されて、毎年、配当金として返金されます。その分、実質負担はさらに安くなります。
保険会社の手数料も米国並みに安い
付加保険料も、一般の個人向けの保険よりも安くなっています。
まず、保険会社の事務コストが割安です。企業が一括して加入者を管理し、保険会社に代わって保険料徴収や保険金支払いの事務を代行するからです。
また保険の募集には保険営業員を使いません。職場回覧やイントラネットを使って、企業内で保険募集が完結できます。そこで募集コストも大幅にカットできるのです。
今までの連載で、保険料100円に占める付加保険料は40円近いものと推測される、と言いました。驚くほど手数料が高いのです。ところが団体定期保険では、大きな団体では10円未満です(団体の保険加入者の規模によって異なります)。
この水準は、米国の生命保険並みですから驚きです。団体定期保険は日本では例外的に安い保険と言えます。一方、保険会社としては、なかなか採算が取れないので大変です。スケールメリットを生かせる大手はともかく、多くの生保会社では赤字となりますので、販売を取りやめたり、取り扱っていても消極的です。
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