「給料脳」が、あなたの退職後の生活を脅かす 年収300万の下流化社会を生き抜く賢い選択
つまり、「出世」にしても「転職」にしても、少数の人のための手段なのだ。しかも、退職後については「真っ白のキャンパス」と言ってもよい。では、老後の安泰を手にするためにはどうすればよいのか。
定年後、会社を離れることに不安を感じる人も多いが、その不安はいったいなにから生まれてくるのだろうか。私はこれまで起業コンサルタントとして1000名以上の独立・起業の相談に乗ってきたが、彼らの多くはそれまで「毎月支給されてきた給料」が突然なくなることに強い不安を感じているのだ。そして、その不安の大元をたどっていくと、会社員生活を長く送っているうちに染み込んでしまった「おカネは会社から支給されるもの」という刷り込みがある。これは私自身も会社員だったのでよくわかる。しかし、この言わば「給料脳」こそが、経済的な不安につながっていく危険信号なのだ。
そこで私は相談者たちにはまず自分の手元に入ってくるおカネ(給料)を「収入」ではなく、自分の力で得た「稼ぎ」と考え直すことを提案している。いくつになっても自分の手で「稼ぎ」を得られるという感覚が持てるようになると、給料がなくなることの不安から抜け出していくことができるからだ。「給料脳」から「稼ぎ脳」へ価値観を変えていくことこそが、これからの下流化社会を乗り切る第一歩なのである。
会社員を辞めずに「稼ぎ脳」を磨くスマートな選択
では、会社員をしながらこの「稼ぎ脳」を持つためにはどうすればいいのだろう。私がオススメしているのは、今日本でも急増している「マイクロ起業」だ。
起業というと、かつては「敷居の高い」ものと思われていた。実際、今でも起業家といえば楽天の三木谷浩史氏、サイバーエージェントの藤田晋氏を思い浮かべる人も多いかもしれない。
しかし、ここ数年FacebookやYoutubeなどのSNSが普及してきたことで、この起業観が様変わりしている。アメリカでは、『THE $100 START UP』(邦題『1万円起業』、飛鳥新社刊)という本がベストセラーとなり、文字どおり1万円という小資本でビジネスをスタートするマイクロ起業家が急速に増えているのだ。マイクロ起業とは、「手元資金1万でもOK。ビジネス経験不要。1人でもできる。年間収入500万円〜」のビジネスのこと。私はこのマイクロ起業を教える起業スクールを運営しているが、会社を辞めずに月30万円以上の「稼ぎ」を得ているマイクロ起業家も数多く誕生している。「給料脳」から「稼ぎ脳」へと切り替わることで、給料以外の収入を「稼げる」ようになっていくのだ。
そこで、次回のコラムでは下流化社会を生き抜いていく賢い選択肢として、「会社を辞めずにできるマイクロ起業」の具体的な実例を紹介していくことにする。
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