ヤマハ対JASRAC、著作者はどちら側に立つか

音楽教室から著作権料、他業態はすでに徴収

音楽大学の教授や著名な演奏家の中には、ヤマハ音楽教室出身者も多い(写真:ヤマハ)

2月9日午前、ヤマハ音楽教室を手掛けるヤマハ音楽振興会(ヤマハ)は、JASRAC(日本音楽著作権協会)からある文書を手渡された。

内容は「2018年1月以降、音楽教室から楽曲の著作権使用料を徴収する」というもの。徴収額はレッスン料の2.5%だ。だが同日、本誌の取材に対してヤマハの三木渡常務理事は「受諾するつもりはない」と強調した。

昨年ごろから交渉の姿勢を強めてきたJASRACに対し、音楽教室側は集団で対抗。2017年2月にヤマハ、河合楽器製作所など七つの企業・団体で「音楽教育を守る会」を結成した。

「聞かせることを目的として」が焦点

ただ「守る会」はヤマハがほぼ取り仕切っているといっても過言ではない。代表にはヤマハの三木氏が就任し、事務局もヤマハ内に置かれた。河合は「本件については『守る会』に一任している」と回答。JASRACが個別に交渉した際も、各社は一様に業界のガリバーであるヤマハの意向を気にしていたという。

この件について、両者の最初の交渉は2003年までさかのぼる。きっかけは2000年に著作権法附則14条が廃止されたことだ。

これにより、JASRACはフィットネスクラブやカルチャーセンターなど音楽を利用する業態と交渉を開始し、実際に徴収してきた。一方、現在に至るまで音楽教室とは交渉が続いている。

ヤマハとJASRACの主な争点は、著作権法22条の「聞かせることを目的として」という文言の解釈だ。ヤマハは「音楽教育のために行う演奏は聞かせることが目的ではなく、手本を示すためのもの」と主張。一方のJASRACは「手本だから演奏は自由とは書かれていない」と反論する。

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