アラフィフ女上司はなぜ陰口を叩かれるのか ウザい、怖い、イタい?でも素顔は「一生女子」

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たとえ「負け犬」と呼ばれようと、バブル女子はいつの時代も「主役」です。今、女性が社会で活躍できるようになったのも、彼女たちの奮闘があってこそのことでした。

「ひとりの女性」であり続けた

バブル女子の特徴3:キャリアウーマンとして、社会を切り開いてきた

今では当たり前になった「キャリアウーマン」ですが、戦後の日本で、女性の社会進出が促進されたのは、バブル世代のひとつ前、1961~65年生まれの「新人類世代」からです。この世代の女上司も、職場ではやはり若手社員から陰口を叩かれやすい傾向にあります。

団塊世代の女性は能力があっても、男性と同等の仕事をするのは難しいことでした。結局、家庭か仕事のどちらかを選ばざるをえず、専業主婦になる人がほとんどでした。

しかし、1986年に男女雇用均等法が施行されると、「女性の時代」といった言葉がもてはやされ、女性の社会進出が始まります。

これにともない、企業も女性活用を促進。「新人類世代」に続き、大卒でキャリア志向のバブル女子たちは時代の流れにのって、「キャリアウーマン」の道を進みました。当時、企業のトップ層にいた団塊世代が、彼女たちを引き立てたという面もありました。

しかし、社会に深く根付いた男尊女卑の価値観は、そう簡単に変わるものではありません。実際、バブル女子でも、高卒や短大卒の女性の間では、専業主婦志向が多数派でした。

また、会社はまさに男社会そのものでした。そんな中で、男性顔負けに働き、道を切り開いたバブル女子は「女性が活躍できる社会」をつくってきました。

そういうアグレッシブなところが、今の若い世代には、「うざい」「キツい」「怖い」などと映るのかもしれません。

バブル女子の特徴4:「一生女子」願望(とにかく見た目を若く保ちたい)

そんなバブル女子ですが、ここで繰り返し「女子」と記述しているように、「女子力」についても高い意識を持っているのが特徴です。今ではすっかり定番となった「アラフォー」「美魔女」などのトレンドワードも、40代を迎えたバブル女子から生まれました。

バブル女性は、「とにかく見た目を若く保ちたい」という思いが強く、アンチエイジングにおカネを惜しみません。経済的にも自立している彼女たちは、40代を過ぎて再び、消費の面でも社会にインパクトをもたらすようになっています。

こうして見てゆくと、バブル女子には「ひとりの女性」であるという意識を感じます。これまでの世代は、女性は母親や主婦という顔を持ち、それがすべてでした。これに対し、バブル女性はあくまでも「私」、そして「女性」を持ち続けています。

その意識が、社会のさまざまな面でインパクトを与えてきました。そう考えると、みなさんの職場にいる、一見とっつきにくいアラフィフ女上司の「素顔」も、少し違って見えてくるのではないでしょうか。

阪本 節郎 新しい大人文化研究所 統括プロデューサー

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さかもと せつお / Sakamoto Setsuo

1952年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、博報堂に入社。プロモーション企画実務を経て、プロモーション数量管理モデル・対流通プログラム等の研究開発に従事。その後、商品開発および統合的な広告プロモーション展開実務に携わり、企業のソーシャルマーケティングの開発を理論と実践の両面から推進。2000年エルダービジネス推進室開設を推進し、2011年春、発展的に「新しい大人文化研究所」を設立。所長を経て現在、統括プロデューサー。

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