日々の「Why?」と上手に付き合う、心の健康術 「べき論」のぶつかり合い、どう乗り越える?

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そこで今回は、自分も他人も大切にする「アサーティブコミュニケーション」という技法を紹介したいと思います。これは、相手の権利を侵すことなく、かつ自分にとって必要な意見や要望を相手に対して誠実に、率直に、対等に伝える方法です。

この手法を用いる最大のメリットは、相手と自分双方にとっての利点や妥結点を見つけられること。お互いに気づきをもたらし、一方的な押しつけではない、相互理解が深まります。

ベースとなる方法はとても簡単。「事実」「感情」「欲求」「提案」を分け、自分の気持ちを誠実に伝えるように意識し言葉を発します。ご注意いただきたいのは、会話中、「大げさ」に言わない、「決め付け」の言い方をしない、「いつも△△だ」などと過去を振り返る言い方もNGです。

いいでしょうか。「I‘m OK, You are OK」の精神が基本です。自分と相手の権利義務を理解し、尊重し合いながら会話してみましょう。

2016年の漢字一文字を先に決めてしまおう!

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これも何度も書いていることですが、アンガーマネジメントは「ソリューション・フォーカス・アプローチ(解決志向・未来志向)」が基本。今、自分たちはどういうソリューションがほしいのか、「この仕事では」「家族会議では」「地域活動では」……などなど、その時々のほしいソリューションに合わせ、アサーティブに会話し、べき論のすり合わせをしていきましょう。

いよいよ新年を迎えました。私たちも今年の目標達成に向けて建設的に活動していくために、2016年の一文字を先に決めてしまうというのはいかがでしょうか。アンガーマネジメントには「セルフストーリー」という目標実現に向かうためのテクニックなども用意していますので、お役に立ちそうです!

アンガーマネジメントに興味を持たれたかたは、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。

小林 浩志 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター

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こばやし こうじ / Kobayashi Koji

 

青山学院大学大学院法学研究科修了(法学修士)。
横浜市戸塚区で社会保険労務士・行政書士の事務所を経営する傍ら、社会人大学院でパワーハラスメントの法的・実務的対策を研究。パワハラ防止策の有効なツールとしてのアンガーマネジメントを数多くの企業、学校、病院等へ紹介している。
・特定社会保険労務士、行政書士、第一種衛生管理者
・公益財団法人21世紀職業財団認定セクハラパワハラ防止コンサルタント(客員講師)
・一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター
・日本スポーツ法学会会員
著書に『パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)、『現場監督のための 早わかり労働安全衛生法』(共著、東洋経済新報社)などがある。

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