パチンコ大手・ダイナムが香港市場に上場できた理由 パチンコホール会社が初の上場
「換金行為」ほど知られていないが、「クギ調整」の問題もある。パチンコ台の盤面に打ち込まれているクギの角度を調整し、出玉率をホールが操作することは、風適法で禁止されている。だが、台が稼働し、玉が当たるうちに、自然とクギの角度は変わってくるため、クギの調整は店舗運営で普通に行われている。
2005年12月には、パチンコ準大手のピーアークホールディングスがジャスダックに上場申請したが、上場はかなわなかった。その理由は明確にされていないが、合法といい切れない点をクリアできなかったからともいわれている。当時、上場準備を進めていたダイナムも「あきらめざるをえなかった」(関係者)。
上場目的はカネより信用
今回も主幹事証券はなかなか決まらなかった。では、最終的に法律問題をどうクリアしたのか。
換金問題では、景品交換所、卸問屋とパチンコホールは、資本的、人的関係をいっさい持たない独立した業態であると説明。そのため、ホールの外に出た景品は、客がどう扱おうがホール運営者は関知しない。加えて、卸問屋は数多くの景品交換所から景品を買い取り、ダイナム以外の店舗にも卸しているため、景品の還流はないとした。
クギ調整については、「当社店舗で行っているのは、メンテナンスにすぎない」と説明したという。クギの調整は、メーカー出荷時の状態に戻すための手入れであり、出玉率の操作ではないとのロジックだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら