パチンコ大手・ダイナムが香港市場に上場できた理由 パチンコホール会社が初の上場

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 パチンコという業態はカジノとは異なる日本独自のもの。目論見書では、日本の法規制とパチンコの営業形態についての解説に多くのページを割いた。それだけ説明しても、上場前の機関投資家回りの反応は芳しくなかったという。

今回の上場による調達予定額は約200億円とみられており、調達資金は新規出店などに充当する予定。ただ、マルハンに次ぐ業界2位、売上高9083億円、営業利益302億円、フリーキャッシュフロー429億円(12年3月期)を稼ぎ出すダイナムにとって、上場の主目的は資金調達ではない。

パチンコホールには、射幸性や中毒性、反社会的組織との関係や脱税など、ネガティブイメージが根強く付きまとっている。日本でかなわなかった上場を、海外市場で実現することで、自社と業界の社会的地位を高めることが最大の目的だ。

(週刊東洋経済2012年8月11-18日合併特大号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
堀越 千代 東洋経済 記者

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ほりこし ちよ / Chiyo Horikoshi

1976年生まれ。2006年に東洋経済新報社入社。08年より『週刊東洋経済』編集部で、流通、医療・介護、自己啓発など幅広い分野の特集を担当してきた。14年10月より新事業開発の専任となり、16年7月に新媒体『ハレタル』をオープン。Webサイト、イベント、コンセプトマガジンを通して、子育て中の女性に向けた情報を発信している

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