活況を呈する中途採用市場の実態調査
●「営業・販売」「技術・研究」ニーズが高い
中途採用で拡充したい職種に関する調査では、「営業・販売」が39%でトップ、次いで「技術・研究」が34%で、この2系統が他職種を大きく引き離している。
メーカー系では、採用職種のトップは「技術・研究」で53%、ついで「営業・販売」の41%となっている。非メーカー系では、「営業・販売」が38%でトップ、2位は「IT・システム」(30%)、3位が「技術・研究」(21%)だ。業種を問わず、経営、マーケティング、財務・経理、人事・総務などのスタッフ職の拡充意欲は低い。
図表10:中途採用によって拡充したい職種
●拡充したい職位のトップは「中堅」
拡充したい職種では業種によって差があったが、職位に関しては業種での差異は少なく、企業規模別で違いがある。
グラフでわかるように最も多いのは「中堅」で、2位は「若手・第二新卒」だ。「301名~1000名」と「300名以下」では、「中堅」と「若手・第二新卒」は近い。ところが「1001名以上」の企業の「若手・第二新卒」ニーズは、「中堅」の半分以下と大きな食い違いがある。
逆に「係長・主任」、「次長・課長」では「1001名以上」が高く、マネジメント人材ニーズが高い。そして「事業部長・部長」「役員」になると、「1001名以上」は皆無になる。大企業では、経営層は内部昇格する職位であり、中堅・中小企業では経営層も中途採用で拡充することがあるということだ。
図表11:中途採用によって拡充したい職位