たとえば、「このお店に連れていってくださーい」と言われて、ぎょっとするようなレストランをセットされても腰が引けます。「よく行かれる落ち着くお店に連れていってください」とか「このあたりの穴場のお店ってありますか?」とか言って、上司にセッティングしてもらうといいでしょう。
自分のホームをセットできれば、上司は支払いの腹積もりもできます。「何が食べたい?」と聞かれた時も、上司の好みに合わせて、「ご一緒できて、おつまみが美味しければ!」とか「詳しくないので、高級なお酒とかゼンゼンいりませんから」とか言ってあげられると、「じゃ任せてくれる?」と言いやすい。
当日、行ったお店があまりおしゃれでなくて大衆的なところだったとしても、「わーい、美味しそう!」と言ってあげましょうね。そんな時は、上司はある程度、払う覚悟をしていると思いますから、フトコロと相談してセットしたに違いないのです。お願い、優しくしてあげて!(笑)
そして、お会計になったら一応、お財布くらいはバッグから出しましょう。私は「おごる」と宣言していないのに、伝票が来た瞬間に「ご馳走様でーす」と茶化されると、おごる気分だったのに、「誰がご馳走するって言ったよ?」と一気に気分が萎えたことが何度もあります。
伝票が自分のところに来てしまったら、「どう割ります?」と相談すると上司も金額が言いやすいので、多く払ってくれます。全額おごってもらうと決めつけずに、いっぱい払ってもらって楽しく過ごすと思えれば、がっかりしすぎることもないと思います。
大人ですから、お礼を忘れてはいけません
多く払ってもらったのなら、「ご馳走さまでした! 美味しかったです」といった言葉もきちんと言うこと。これ、すごく大事です。私は若い頃、ご馳走してもらったら次の日に、お礼のメッセージに小さな贈り物をセットして渡すように、当時の上司にしつけられました。たとえば、「あの言葉が胸に沁みた」といった具体的な言葉とともに、「またお話、伺いたいです」と添えて、その人がすっていたタバコ1箱や、キャンディなどをプレゼントする。いつでもこうしてお礼ができるように、メッセージカードとミニプレゼントは常備させられていました。
もちろん、必ず贈り物までする必要はないし、手書きではなくメールでのお礼だっていいのですが、最近は、翌日にきちんとお礼を言う若い人も減った気がします。「ちゃんとお礼を言った?」と聞いたら「だって、お店を出たときにお礼言いましたもん」と言われたこともあり、衝撃的でした。「また連れていきたい」と思ってもらい、「楽しい会だった!」と気持ちよく奢らせてあげるためには、メンバーたちにもそれなりの気遣いは必要だと思います。
立派なポジションでお金持ちなのに、心底「ケチ」という上司は実は少ない。本当は頑張っていいところをみせたいと思っている上司たちに、どうか気持ちよくその機会をあげてもらいたいなぁと思います。そんな心配りがさり気なくできるメンバーっていうのは、「うーん、デキる!」と上司も思うに違いない。飲み会の多いこの時期に、節約しながら上司の評価もポイントアップできるか、ちょっと試してみてもいいかもしれないですね。
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