健康志向に乗りアウトドアなどパーソナル向け成長、五輪は裏方で選手を支援する--西田明男・ゴールドウイン社長

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■ブランドの「垣根」超えた複合店にチャレンジ

--売り方について、今後新たな展開はありうるか。

たとえばアウトドア関係では、ザ・ノース・フェイスにしてもヘリー・ハンセンにしても、従来は単独ブランドの店舗で展開していた。それに対して最近は、「ザ・ノース・フェイスプラス」という複合ブランドの店舗を新設したり、「ザ・ノース・フェイス・グローブ・ウォーカー」というアウトドアよりも“旅”をテーマにした店作りをしたりしている。アスレチック関係では、「サタディ・イン・ザ・パーク」という複数のアスレチックブランドを展開する新業態店を開発している。マルチブランドを組み合わせることで、多様化するお客様の要望に応えるというのが新しい取り組みだろう。

--先ほどの話だと、ゴールドウインの社員はそれぞれのブランドの熱烈なファンということだったが、そういうブランド複合店の取り組みをどう受け止めているか。

非常に面白いのは、従来ならザ・ノース・フェイスの担当者はザ・ノース・フェイスの店しか回らなかった社員が、複合の店を回るようになったこと。同じ売り場の中で、それぞれのブランドの間でお互いに自社競合のようなこともやるし、別々のブランドを組み合わせて提案することで新しい可能性が生まれてきているということもある。

--次期中期計画が来年度2014年3月期からスタートする。数値目標はともかく、強化していきたいポイントは。

まずは今の当社の強みをますます発揮していくこと。もう1つは国内にとどまらず、海外でも自社の強みをはっきり出せるような展開をすること。それが課題だ。これだけ日本の厳しい環境の中で成果が出るなら、海外でも必ず成果は出せる。海外に出たときにはいろいろなところを見て回っているが、ゴールドウインは商品的にも、見せ方についても決して負けていない。

ただ、自分たちは国内でしか戦えない、という意識そのものは変えていかなければならない。次の中計の3年間は、そういうことについて徹底的に社内の意識改革を進めるときだろう。

(大滝 俊一、撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)

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