「涙が出てくる」「応援したい」 千葉・市川市動植物園の"けなげな子ザル"《パンチくん》に、日本中の人々が夢中になっているワケ

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SNSを見ていくと、育児放棄された人、育児放棄しそうになった人、親とうまくいかず孤独を抱えて生きている人、子どもが新しい環境になじめず孤立している人などからのコメントが見られました。パンチくんの姿を、自分や子ども、孫などに重ねて見ているのでしょう。

「パンチくんを見て泣きそうになる」というニュアンスのコメントも目立ちますが、安心材料が多く、すでにたくましい姿も見せているだけに、どちらかというと「本気で心配している」というより「自分の苦境を投影させている」という様子がうかがえます。

また、「人間はサルのようにこんなに早く立ち直れない」という声があがっていないことも、自分にパンチくんを投影させている人が多い裏付けと言っていいでしょう。

パンチくん
大人のサルの毛づくろいの輪に加わるようになったパンチくん(画像:「市川市動植物園」公式X @ichikawa_zooより)

親との関係性、育児の難しさ、学校・職場での問題などにどう向き合い、不安を軽減し、乗り越えていくのか。幼いサルのパンチくんが人間に大切なことを教えてくれる存在になっているのかもしれません。

思い出す「ホッキョクグマのピース」

日本は毎朝「めざましテレビ」(フジテレビ系)や「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)などで、日替わりの動物映像を見ている人が多い動物愛護の意識が強い国。パンチくんのエピソードを聞いて1999年に愛媛県立とべ動物園で生まれたホッキョクグマのピースを思い出した人も多いのではないでしょうか。

飼育員による人工哺育の様子や、離れて暮らす際の切ない様子が感動を誘いましたが、パンチくんは人間に近いサルだけに、より自分を投影させやすいのでしょう。

園の集客など経営面での貢献度が大きいこともあって、今後もパンチくんのようなエピソードがあれば、動物園サイドから積極的に発信されそうなムードが漂っています。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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