「涙が出てくる」「応援したい」 千葉・市川市動植物園の"けなげな子ザル"《パンチくん》に、日本中の人々が夢中になっているワケ

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育児放棄やネグレクトのニュースにふれるみなさんも人間の残酷さに憤り、目を背けたくなったことがあるのではないでしょうか。

しかし、パンチくんのケースは人間のような育児放棄やネグレクトとは別物。そもそも野生のサルも、動物園のサルも、初産だったり体力・ストレスなどの問題があったりする場合、親ザルが育児をしないケースがしばしばあり、今回もそれが報じられています。

さらに深刻さをやわらげているのは、パンチくんが飼育員に甘える姿をたっぷり見せていること。孤独のようで実は孤独ではないからこそ、憤ったり目を背けたりせず見守ることができるのでしょう。

また、市川動植物園は08年にも、母ザルに育児放棄された小ザルで、クマのぬいぐるみと暮らした「オトメ」というメスの個体がいたそうです。オトメはその後群れに加わり、出産を経験したという成功例も報じられており、それも安心材料につながっているのではないでしょうか。

パンチくん
市川市動植物園の公式Xが初めてパンチくんをお披露目した投稿。ここから応援の輪は広がりました(画像:「市川市動植物園」公式X @ichikawa_zooより)

いずれにしても、人間の育児放棄に関するニュースを見たときのような残酷さは感じづらく、安心して癒やされ、応援できることが人気の背景と言ってよさそうです。

毎日ネット上では育児放棄やネグレクトに限らず、重苦しさや怒りを感じさせられるニュースが続出。「そんなニュースのほうが数字は取れる」とみなすネットメディアは多く、事件の被害者や冬季五輪の出場選手にまで誹謗中傷を行う人々とタッグを組むような形で重苦しさと怒りを誘っています。

そんな日々の中、安心して癒やされ、応援できるパンチくんの存在は貴重なのでしょう。

「いつか終わる」期間限定の楽しみ

私たちがパンチくんに引きつけられる2つ目のポイントは、そのけなげな姿と成長を現在進行形で見守り続けられること。

パンチくんは約2キロに成長した現在も、群れになじめず単独でポツンとしていたり、飼育員にしがみついて離れなかったり、自分で十分な餌を食べられなかったりなど「まだ手がかかる」という段階。

パンチくん
ぬいぐるみから離れないパンチくんを不思議そうに見るサルたち(画像:「市川市動植物園」公式X @ichikawa_zooより)
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