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ライフ #“聖地”巡礼 あの名作の舞台地を訪ねて

異色!「オール日本ロケ」のハリウッド映画『レンタル・ファミリー』 ロケ地に選ばれた、京都や北海道ではない《すばらしい日本の名所》はどこ?

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  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
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ロケ地は、「レンタル家族」の会社があり、フィリップが活動する東京都内を中心に、長崎県の島原市、そして熊本県の天草諸島。各地への移動や滞在シーンもある、ロードムービー的な側面も兼ね備えていて、主人公と一緒に旅をしているような気分にさせてくれます。

「オール日本ロケ」のハリウッド映画ということで、日本でも公開前から話題を集めていました。これまでの映画では、「日本が舞台」であっても、撮影が日本で行われているとは限らないからです。

日本の名優・柄本明さんも出演しています(写真:©2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.)

17年に公開された『沈黙 -サイレンス-』は、長崎が舞台でしたがロケは台湾で行われ、24年に配信され大ヒットしたドラマ『SHOGUN 将軍』も、ロケのほとんどはカナダで行われたことを考えると、「オール日本ロケ」の本作がいかに希少なケースであるかがわかります。

ハリウッド映画は、一般的に50億~100億円程度の制作費をかけて作られています。邦画の制作費が平均して3億~5億円ほどであることを考えると、その制作規模においても大きな違いがあります。必然的に、ロケの規模も段違いに大きくなります。

日本で一部の撮影が行われた映画『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』(21年)は、総製作費102億円のうち、日本国内での制作費が20億円に上り、日本の制作者が常時200名以上雇用されたとのことです。

東京・多摩エリアの稲城市を流れる三沢川に架かる堺橋で撮影されたシーン(写真:©2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.)

日本に海外ロケ隊が来た場合の「経済効果」

政府は、コンテンツ政策の拡充の一環として、25年10月に「33年までに日本のコンテンツ海外売り上げを20兆円(約1300億ドル)へ拡大する」という目標を掲げました。

その経済効果はどれくらいになるのか。算出したデータがあります。

内閣府知的財産戦略推進事務局の実務者懇談会(24年)の資料「ロケ誘致・ロケ撮影に関する課題等について」によると、19~22年度までに日本ロケが実施された6作品による経済効果として、日本国内における制作費(国内消費額)の合計が117億7300万円、そのほかの経済波及効果の合計が193億6300万円にも上ったとのことです。

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【メインロケ地となった「都内の人気スポット」】

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