それでもアナタは「民泊経営」に乗り出すか 「法的リスク」は山積、ご近所トラブルにも
仮に許可が取れた場合、営業にあたって注意すべきことはあるだろうか。
「周辺住民との関係には十分に配慮しなければなりません。民泊をめぐっては周辺住民から、『民泊の宿泊客が深夜に騒ぐ』『共用部分を汚す』『インターホンを鳴らされた』『不特定多数人が出入りしており、セキュリティが不安』などの苦情が寄せられています。
また、誰が使用しているのか把握できないことから、不法滞在者の隠れ蓑や違法営業の拠点等に使用される恐れがあるという不安もあります。さらに、感染症等が発生した場合など不測の事態に対処が困難となるなどの問題もはらんでいます。
このような事態が続くと、マンションの管理規約により、民泊としての運用を禁じられる物件も出てくることが想定されます。
ニーズが高いのは事実だが……
「また、ホスト側に納税義務が発生するということも忘れないでください。ホストは、個人事業主として収益を上げていることになりますので、民泊の営業が軌道にのり、収益が上がってくると、確定申告の義務が発生します。申告義務を果たさないと、事後的に追徴課税等がなされるおそれがあります」
ただ、トラブルはあっても、民泊は各地でニーズが高い。今後も増えていきそうだ。
「そうですね。外国人観光客の増加で需要は高まり、一部の自治体では、特区が設けられるなど空家の活用法として脚光を浴びています。しかし、くれぐれも、民泊を始める際は、法的な面、近隣への影響などに十分、留意してくださいね」
中島弁護士はこのように話していた。
京都弁護士会:刑事委員会(裁判員部会)、民暴・非弁取締委員会、法教育委員会、消費者問題委員会
日本弁護士連合会:貧困問題対策本部
NPO法人京都町並み保存協議会:代表理事
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