『呪術廻戦』が示す新時代!「能力の起源」の描き方から見る令和のエンタメがたどり着いた境地
ドラマ『SPEC』では、特殊能力(spec)を使うことができる特殊能力者(specホルダー)が登場します。作品内では「アインシュタイン曰く、人間は脳の1割しか使っていない。残りの9割を使うことができる人間は、特殊能力が目覚める」という説明がなされます。
これは一見科学的な根拠を持つように見えますが、物語が進むにつれて、さらに深い真相が明らかになります。終盤では、超常的な存在によってこのspecが与えられたのではないか?という設定が語られ、能力の起源そのものが物語の核心に関わってくるのです。
漫画『亜人』は、死んでもその場で復活する不死の存在である「亜人」を描いた作品です。この作品では、なぜこのような存在が生まれたのかについて、作中で科学的な分析が試みられています。そして終盤では、「人間の感情が、宇宙の仕組みを覆す力を持っていたことによって引き起こされたのではないか」という仮説を語るキャラクターが現れます。この説明は、単なる生物学的な突然変異といった表面的な理由にとどまらず、人間の本質や宇宙の法則にまで踏み込んだ深遠なテーマを提示していきます。
『呪術廻戦』では「能力の起源」が物語の核となる
どちらかというと、昭和・平成の時代の異能力バトル作品は、前者のパターン、能力の存在理由についてあまり深く掘り下げない傾向がありました。能力は単に主人公たちが戦うための道具であり、その起源は物語の本質ではなかったのです。
しかし、最近の令和の作品では、「どうして自分たちにはこんな能力が与えられたのか」という問いが、作中世界の根幹に関わる重要なテーマとして扱われることが増えています。
人気漫画『呪術廻戦』は、その典型例と言えるでしょう。この作品では、呪力という特殊能力の根源が存在し、物語が進むにつれて「どうすれば呪力をなくすことができるのか」という問題が、作品の核心的なテーマとして浮上してきます。単に呪いと戦うだけでなく、呪力という概念そのものの存在意義や、それがない世界の可能性を問うのです。このようなテーマ設定では、最終的に主人公の行動によって特殊能力が世界から消失するという結末を迎えることもあります。


















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