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「進路、どうするつもりなの?」「うるさいな、考えてるよ」。リビングで繰り返される、親子の不毛なやり取り。多くの家庭において進路選択に関する話題になると、「対話」ではなく、親の「説得」か、子の「沈黙」になりがちだ。
いろいろな調査で、今の高校生は進路選択で「保護者の意見」を最も参考にしているという結果が出ている。それとは裏腹に、子どもの進路について建設的な議論ができている家庭はそう多くないだろう。
そんな中、北海道岩見沢市が北海道大学、岩見沢東高等学校と連携して行った「進路選択の教室」と「親子会議室」プロジェクトが注目を集めている。
カギになるのは、河合塾が開発した高校生向けの進路選択プログラム「ミライの選択」をもとにした「進路選択表」という1枚のシートだ。「ミライの選択」の開発者であり、『
人生に必要な決め方はすべて「進路選択」で学べる』を上梓した山本尚毅氏らが、「親子会議室」仕掛け人に話を聞いた。
生徒の市外流出がきっかけ
なぜ、このような取り組みを自治体が行っているのか。その背景には地方自治体の切実な事情があった。
仕掛け人の1人はこう話す。
「岩見沢市は、豊かな自然と都市機能が調和し、道内どこへでもスムーズに移動できるアクセスの良さが魅力の豪雪のまちです。しかし、その利便性の高さもあり、近年では市外の高校へ進学する生徒が増加傾向にありました。
地域の未来を担う子どもたちが、早いうちにまちを離れてしまう。この現状をどう捉え、どう向き合うべきか。私たちは改めて、子どもたちの『進路選択』の背景に目を向けました」
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【頭の中のモヤモヤを表で可視化する】
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