《家のカビ相談》24年比で65%増"の理由 見えない腐朽の深刻 「新築だから大丈夫、ではない」

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(画像:さくら事務所)

収納・家具裏の「よどみ」解消

クローゼットの奥や家具の裏側、サッシ周りは、室内外の温度差が生じやすく、湿気が滞留しやすい場所である。特に壁に密着した大型家具の裏などは空気が動かず、カビにとっての栄養源となる「ほこり」も蓄積しやすいため、注意が必要だ。

【対策】
・家具は壁から5センチほど離して配置し、空気の通り道を確保する。
・収納物は詰め込みすぎず、定期的に取り出して換気を行い、サーキュレーター等で空気を動かす。
・サッシのほこりを除去し、カビを発見した場合はアルコールなどで拭き取っておきたい。

床下収納は…?

(画像:さくら事務所)

「床下収納」を建物の健康診断に活用する

床下はもともと湿気がこもりやすい構造だが、日常的に開ける機会がないため、カビや腐食の進行に気づきにくい場所とも言える。また床下収納庫は単なる入れ物ではなく、建物の深部を確認できる「点検口」でもある。定期的なチェックを心がけたい。

【対策】
・年に一度は収納箱を取り出し、床下の臭いを直接確認する。もし「ツンとするカビ特有の臭い」を感じた場合は、被害が広がっている可能性や、漏水などの不具合が生じているサインの場合も。
・何らかの異常を感じた場合は、速やかにプロに点検を依頼したい。なお、床下収納にはカビを呼び寄せやすい食品の保管は避けるのが賢明。

高気密・高断熱という優れたスペックを持つ住宅は、本来、より快適な環境を生むための素晴らしい技術である。しかし、そのポテンシャルを維持できるかどうかは、最終的には住まい手の“管理”次第でもある。 

せっかく気づくことのできた「カビ」を、住まい方を見直す絶好のきっかけにしてみてはどうだろうか。難しく考える必要はない。まずは「ほこりをためない掃除」と「湿気を逃がす換気」を心がけ、住まいに適切な空気の流れを作ることから始めてみることをおすすめしたい。 

田村 啓 さくら事務所 執行役員CRO、ホームインスペクター

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たむら けい / Kei Tamura

大手リフォーム会社での勤務経験を経て、株式会社さくら事務所に参画。建築の専門的な分野から、生活にまつわるお役立ち情報、防災の分野まで幅広い知見を持つ。多くのメディアや講演、YouTubeにて広く情報発信を行い、NHKドラマ『正直不動産』ではインスペクション部分を監修。2025年にさくら事務所・執行役員CROに就任。自身が取材協力した「マンションバブル41の落とし穴」(小学館)が発売中。

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